電子書籍販売、紙の書籍を超えず

Nielsenの調査より。いまだ印刷物を選ぶ傾向にあることは否めない。

» 2014年10月15日 10時30分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 2014年の上半期、電子書籍の販売は、紙の書籍(ハードカバーおよびペーパーバック)を超えなかった――米調査会社Nielsenの調査によると、書籍の販売全体に占めるペーパーバックの割合は42%で、次はハードカバーの25%。電子書籍はわずか23%だった。

 現状では、電子書籍がペーパーバックと互角に競えるようになるには解決すべき問題がまだ山積している。平均的な読者はいまだに、書籍を地元の書店で購入している。読者は次に読む本をどうやって探しているのだろうか? 書籍購入者の12%は、書店店頭の展示を見て知った書籍を購入すると答えた。つまり、書店は書籍との出会いにおいて、今でも非常に重要な役割を果たしているということだ。

 書籍選びの方法として次に人気があるのは、友人や家族からの紹介で、書籍購入者の10%がこの方法を使うと答えた。驚くべきことに、オンラインで見つけた書籍を実店舗で購入する、いわゆる逆ショールーム方法はわずか8%だった。

 われわれがいまだ印刷物を選ぶ傾向にあることは否めない。また、英国でのある調査によると、若者は、特にデジタルでは配置を再現できない挿絵入りのテキストの場合、紙の書籍の方が総合的な読書体験を得られると考えていることが明らかになった。この調査では、若者の73%が電子書籍よりも紙の書籍を選んでいる。

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