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» 2014年09月16日 10時00分 UPDATE

ジャンク、DIY……インテリア界の新たなブーム“男前インテリア”とは?

30万ダウンロードを突破した、インテリアなどの写真を共有するSNS「RoomClip」。今回は、「RoomClip」を運営するTunnel執行役員の川本太郎さんにお話をうかがいました。

[新刊JP]
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 「RoomClip」というアプリを知っているだろうか。部屋のインテリア、家具、雑貨の写真を共有するSNSで、現在30万ダウンロードを突破したという。

 そんな「RoomClip」内で1つの大きなブームが起きている。「男前インテリア」が主婦層を中心に流行しているというのだ。

 『RoomClip Style』(扶桑社/刊)は、「RoomClip」内に投稿された数々のおしゃれな部屋やインテリア、雑貨などの写真を集めたムック。特集では「男前インテリア」がフィーチャーされており、その特徴はアメリカン、インダストリアル、そしてジャンクといった男らしい“かっこよさ”の要素が満載なのだが、実はそうしたデザインを女性が好んで作っているというのだ。

 今回はインテリアの新たな潮流「男前インテリア」について、「RoomClip」を運営するTunnel株式会社執行役員の川本太郎さんにお話をうかがった。

(金井元貴/新刊JP編集部)

主婦層が「男前インテリア」に注目する理由とは?

ジャンク、DIY……インテリア界の新たなブーム“男前インテリア”とは? ジャンク、DIY……インテリア界の新たなブーム“男前インテリア”とは?

―― 表紙を見ると、「大人女子がはまる“男前インテリア”」という言葉が目立ちます。今、主婦層を中心にブームとなっている「男前インテリア」とはどんな特徴を持ったインテリアなのでしょうか。

川本さん(以下敬称略) まず、女性を中心に流行している「男っぽい」インテリアだということです。「男前」という言葉は、そもそもインテリアの領域ではなかったもので、「インテリア」と「男前」というキーワードで検索がはじめてかけられたのは、恐らく2012年6月くらいだと思います。

 ただ、男っぽいテイストのインテリアは以前からあって、イメージとしては、深めの木の色、オーク材みたいな木目のデザインであったり、黒や青、緑などの寒色系の色遣いが当てはまります。また、金属も錆びた感じを出したり、スモールサインという、アルファベットを使った小さな看板風の小物ですね。そういったものを上手く組み合わせることで、男っぽい演出をしていたんです。

『RoomClip Style』8P〜9Pより 『RoomClip Style』8P〜9Pより

―― それを「男前」だと呼ぶ文化が、「RoomClip」の中で生まれた。

川本 そうです。そして、ユーザーの方々がコメント欄などで、インテリアを褒めるときに「その机、男前だね!」とか「すごい男前!」という形で使うようになりました。そういうやりとりが生まれたのは、去年の夏頃ですね。

 わたしが見ている限り、「かっこいい」を言い換えた形で「男前」という言葉を使っている感じです。

―― この『RoomClip Style』に掲載されている写真を見ると、かなりジャンクな雰囲気を醸し出していますよね。

川本 そうですね。「男前」タグが生まれたころは、集合ポストや木に寒色で文字を入れたものですとか、雑然と本が並べられた本棚ですとか、定義がとても揺れていたのですが、だんだんとユーザーさん同士の間で固まっていきました。

 だから、女性の方々が考える「男の人の部屋」がそこに投影されているんですよね。逆に男性ユーザーの方々は「男前」というタグをあまり使わないんです。

―― それは面白いですね。

編集担当・池田さん(以下敬称略) そういったデザインのことを、インテリアの世界では「ジャンクスタイル」というような言い方をしていました。だから「男前インテリア」というのは、「RoomClip」が発祥ではないかと思います。

川本 そうだと思います。ブランドでいえば、journal standard FurnitureさんやTRUCK FURNITUREさんのような、インダストリアル系のスタイル。いわゆる、無骨な感じに、アメリカンカジュアルが混ざったようなテイストが、「男前」と認定されるイメージですね。

 こうしたインテリアを好む人はずっといて、数年前にも本が出版されたことがありますし、インテリア関連のブログをやっている有名なブロガーさんもいらっしゃって、そのブロガーさんのファンが「RoomClip」内にいて、男前インテリアというムーブメントをつくっていったという感じがします。

―― この「男前インテリア」が女性から人気を集めている理由は何でしょうか。

川本 高価なアイテムと、すごく安いものやDIY、リメイク雑貨などを組み合わせているというのが男前インテリアの特徴です。つまり、チープなものや手作り感があるものでも、雰囲気に合うんです。それが、流行している北欧インテリアやミッドセンチュリーと大きく違う点で、それらって安っぽいものを入れると異物感が出てくるんですね。「男前インテリア」の場合、高いソファと手作りのものを組み合わせても調和がよくとれる。そういう部分が女性のプチプラ心をくすぐっているように思います。

編集・池田 インテリアのブームは、基本的に価格が高くないものでないと定着しません。だから、お金をかけずに再現ができるというところでは「男前インテリア」は久々のヒットですね。

川本 また、DIY女子という、日曜大工を女性がやるというムーブメントの盛り上がりに乗ったという側面もあると思います。彼女たちは、もともとはナチュラル系のテイストを好みにする傾向がありましたが、それと重なる形で、こうしたDIYでできる「かっこいいインテリア」が受け入れられたというところは特徴的だと思いますね。

―― 「RoomClip Style」は部屋全体だけでなく、小物系、雑貨系の写真も豊富です。凝ったものが多くてかっこいいですね。

川本 これらの小物や雑貨を手作りしている方は多いですね。例えばkumiさん(書籍22ページ)の部屋に飾られている、文字だけのディスプレイなどは全部ご自身で作られていたかと思います。

 今、エクセルを使ってオリジナルのステッカーを作ったり、スマホでそれを作ってしまえる時代になっているようで、素材とかもインターネット上でフリー画像を探して、それを個人で活用するというのが流れですね。

『RoomClip Style』22P〜23Pより 『RoomClip Style』22P〜23Pより

―― PCやスマートフォンを使った新しいタイプのDIYですね。

川本 そうですね。5年くらい前まではPCを使って何かを作るということは敷居の高いことでしたが、今はそれがすごく手軽にできるようになったように思います。さらにそこから情報交換もできるようになっている。

―― 『RoomClip Style』はどういう風に部屋や小物・雑貨を作っているのかが非常に分かりやすく載っているので、自分も作ってみたいと思いました。レタリングシートの作り方やオリジナルラベルの作り方も掲載されていますし。

川本 それらが手軽にできるというのが大きなポイントですね。100円均一で売っているもので作れてしまうものが多いですから。「RoomClip」のユーザーさんにインタビューをしてみると、喫茶店やカフェでは、店内に飾られているおしゃれな雑貨や小物をチェックするそうなんです。自分で作れないかどうか。作れそうならば、100円均一とホームセンターでその材料を揃えて自分で作る……というようなことをやっていらっしゃる方もいるようです。また、街で見つけたかっこいい看板の写真を撮影して、その看板で使われているフォントと似たフォントをネット上で探すという方もいらっしゃいます。

―― 「男前インテリア」に合う小物や雑貨にはどんなものがありますか?

川本 これは「男前インテリア マストアイテム」(書籍34ページ)で紹介していますが、まずは「バスロールサイン」ですね。イギリスのバス停の案内板です。こちらは本物を買うと高いので、自分でそれっぽく作って飾っているユーザーさんが多いです。あと、「革ガーランド」といって、革を旗のようにして部屋に飾っている方もいらっしゃいます。

 他には、缶を錆びているように見せて、ダウンロードしたかっこいいフォントを使ったラベルを貼ると、かなりジャンクな感じに見えます。ユーザーさんの間で錆びた色合いを出すためのやり方にグループができているというのは面白いですね。

また、ブライワックスを使って木の色合いに深みをつけるというのも、「男前インテリア」の特徴ですね。ブライワックスを使っているユーザーさんは多いです。

「インテリアを極めることによって、片づけも好きになる」

―― フォントのお話が出ましたが、この『RoomClip Style』を読んでいると、小物や雑貨のラベルなどに使われているフォントがかなりユニークだということに気づきます。普段、あまり見られないようなフォントばかりでした。

編集・池田 取材をした方の中には、海外のサイトでフォントを探して、フリーのものかどうかを確認してから、ダウンロードをして使っている人もいらっしゃいましたね。

川本 皆さん、素材がフリーかどうかはかなり気にしていますよね。コメント欄でもフリー素材を使おうというコメントが多いのですが、これはおそらく、(雑貨や小物を)贈り合っているからだと思います。だから、みんなでフリー素材を探すというムーブメントも起きていました。

―― フォントに対するこだわりというのはユーザーの皆さんにはあるのでしょうか。

編集・池田 例えば、車が好きな人たちはフォントを意識して、かっこいいフォントでつくったステッカーを車に貼ったりしますよね。それと同じ感覚ではないかなと思います。

「インテリアを極めることによって、片づけも好きになる」 「インテリアを極めることによって、片づけも好きになる」

川本 それはあると思いますね。「男前インテリア」にもガレージみたいな雰囲気がありますし。

―― この『RoomClip Style』という本を作るにあたって、気を付けた点はなんですか?

川本 この本の出版のお話をいただいたときに、企業のブランド発ではなくて、アプリの中で起きている一番新しいムーブメントを中心にしたいと思ったんです。「男前」はまさにユーザー発のものでしたから。

 また、いろいろなユーザーさんを本の中で紹介することや、「RoomClip」のさまざまな魅力、流行を入れるというのも意識しました。例えばサボテンなどの多肉植物が流行しているというのも、主婦と仲が良い人ならば知っていることかもしれませんが、そうでない人はあまり分からないことだと思います。

 また、あと1つ、“飾れる本”ということをリクエストしました。裏表紙は海外の雑誌のようなコンセプトでデザインされています。「RoomClip」内でも、本を飾っている人が結構多いんですね。だから、読んで楽しい、飾ってかっこいいというようなものにしたいという想いはありました。

―― 本書の発売と連動したコンテストも開催されているんですよね?

川本 『RoomClip Style』の出版記念コンテストとして、この本を部屋に飾った写真、もしくは今回の本にオリジナルラベルが付録してついてくるので、このラベルを使ったリメイク雑貨の写真を投稿するというコンテストを9月28日まで開催中です。豪華賞品が当たるのでぜひチェックしてみてください(笑)

―― 1つ疑問に思うのが、これだけ雑貨やインテリアに凝っていると、掃除や片づけが大変じゃないかということです。その部分はいかがでしょうか。

川本 大変だと思いますよ。収納と片づけは永遠のテーマですからね(笑)でも、主婦の方々は家にいる時間が長いですから、掃除をして、きれいにした部屋の写真を撮って投稿するという感じでやっているようです。「RoomClip」を使い出してから部屋がきれいになったという声はよく聞きますね。友人を呼ぶために部屋をきれいにするというのと似たような感覚ではないかなと思います。

編集・池田 48ページにも掲載していますが、基本的にはみなさん、引き出しや収納の中もきれいにしています。さらに、中のものまでシールを貼ったりしていて、すごくこだわっていますね。自分の目に入るものすべてを自分の好きなテイストにできるので、片づけも楽しくなる。インテリアを極めることによって、片づけも好きになるようです。

川本 「見せる収納」というのはユーザー皆さんがよく言われていますね。

―― 収納そのものがエンターテインメントになっていますよね。

川本 そうですね。「同じものを並べたい」というタグがあるのですが、これは一つのムーブメントになっていて、収納の容器を全部同じものにして、揃えて並べる。こだわりですよね。掃除を憂鬱だと思う人は少ないのかもしれません。

―― 「RoomClip」のアプリが30万ダウンロードを突破したそうですが、このアプリがたくさんの人に受け入れられた理由はどこにあると思いますか?

川本 自分の家の中を自慢する場所がそれまでなかったので、もともとニーズがあったというのは感じます。例えば掃除をして、本棚をちょっとおしゃれにディスプレイしてみたけれど、旦那も子どもも気づかない、一人暮らしならば見せる人がいない……でも、「RoomClip」であれば「いいね!」というコメントがつく。反応があるから嬉しいですよね。

 ユーザーさんに話を聞くと、一枚写真を投稿したあと、掃除しながらLINEみたいな感じで、コメント欄でコミュニケーションをしているそうです。また、見るだけの人も、そこで生活している人たちがいるリアルな部屋の写真ですから、参考になるとおっしゃっていました。

―― では、この『RoomClip Style』をどのような方に読んでほしいですか?

川本 特に、主婦の方々にぜひ読んでほしいです。「RoomClip」に集まっている40万枚以上の写真から、参考にしやすく、なおかつおしゃれな写真を集めて掲載しています。「男前」のエッセンスがつまっていると思いますね。

―― 最後に、本書の読みどころを教えて下さい。

川本 巻頭の「男前インテリア」は、リアルで一番新しく、そして見ているだけでも楽しめる特集となっています。ぜひ、主婦の間で今、どのようなインテリアが流行っているかみてほしいし、この本を入り口に「RoomClip」にも興味をもってほしいですね。

「RoomClip Style」を買ったよ!コンテスト実施中!

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http://roomclip.jp/contest/70/

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