出版業界ニュースフラッシュ 2014年6月第4週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。6月第4週は『かもめのジョナサン』の続編が40年ぶりに刊行されています。

» 2014年06月30日 12時30分 公開
[新文化通信社]
新文化通信社
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

新潮社、40年ぶりの続編『かもめのジョナサン 完全版』発売

 6月27日、累計260万部を超えるヒット作『かもめのジョナサン』の続編、『同 完全版』(本体1300円)を発売した。

 リチャード・バック『かもめのジョナサン』は1974年、五木寛之氏が翻訳して発売。その後、単行本は143万部、文庫版は123万部を発行している。新潮社によると全世界では4000万部超を発行しているという。

 今回、40年ぶりに刊行された『完全版』は、バック氏が2012年に飛行機事故に遭ったことが執筆のきっかけになったようだ。翻訳は再度、五木氏が行った。『完全版』の初版は1万2000部。

河出書房新社、「日本文学全集」で段階別報奨

 11月14日配本スタートの池澤夏樹=個人編集「日本文学全集」(全30巻)の全巻予約・各巻払いのセット獲得に対し、販売実績に応じた報奨金を設定し、書店販促を支援する。

 1セット当たりの報奨金は「1〜4セット」が2000円、「5〜9セット」が3000円、「10〜29セット」が3500円、「30〜49セット」が4000円、「50セット以上」が応相談となる。

 全国の書店3000店に読者用チラシ/パンフレットを配布したほか、事前予約の告知ポスターを主要書店1500店舗に送り、事前受注を促進する。「全巻一時払い特価」7万8660円(本体価格)を設定し、2015年3月末まで10%引きで提供する。また、特製ブックスタンドのプレゼントも用意して、8000セットの目標を掲げた。

 第1回配本の『古事記』(池澤夏樹訳)を含め、江國香織訳『更級日記』やいとうせいこう訳『曽根崎心中』など古典のほとんどが新訳。古典から近現代を俯瞰する全集。

Copyright 2015 新文化通信社 All Rights Reserved.