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» 2014年06月02日 11時00分 UPDATE

出版業界ニュースフラッシュ 2014年5月第5週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。5月最終週は、日販の決算発表、『窓ぎわのトットちゃん』絵本などが話題になりました。

[新文化通信社]
新文化通信社

日販決算、連結で減収増益に

 5月30日、第66期(平成25年4月1日〜同26年3月31日)決算の概況を発表した。子会社20社を含めた連結売上高は6819億1700万円(前年比3.2%減)。営業利益47億5100万円(同7.1%減)、経常利益52億6600万円(同8.9%減)、当期純利益22億7800万円(同28.1%増)。

 ネット書店が伸長したが、雑誌が苦戦。セル・レンタルともに市況が厳しく、MPDの売上高も前年を下回った。大型FA機器のリースアップや確定給付企業年金制度の終了などにより、販管費を約25億円減少させたが、売上総利益の減少をカバーしきれなかった。退職給付制度終了に伴う精算益7億3700万円などを特別利益に計上し、最終利益は増益となった。

 単体は、売上高5667億3100万円(同2.5%減)、営業利益28億8800万円(同2.2%減)、経常利益33億8600万円(同0.7%増)、当期純利益20億2900万円(同35.9%減)で減収減益。売上高の内訳は、「書籍」2586億7100万円(同0.9%減)、「雑誌」2889億2900万円(同3.5%減)、「開発商品」320億5800万円(同1.5%減)。返品率は総合で35.2%(同0.8ポイント増)。

昭文社、減収増益の決算

 5月29日、2014年3月期(平成25年4月1日〜同26年3月31日)連結決算を発表した。

 売上高は138億7000万円で前年比5.2%減。そのうち、主力の市販出版物部門は73億6300万円(同9.8%減)。地図、雑誌、ガイドブックはともに前年を下回った。電子部門は、「データ作成受託事業」を展開していた子会社を売却した影響で、売り上げが約3億円減少。しかし、簡易型カーナビの伸長や軽自動車に「マップルナビ」が採用されたことなどで、売上高49億2400万円(同0.1%増)と前年並を維持した。

 営業利益は6億5900万円(同142.3%増)、経常利益は6億9900万円(同108.9%増)、当期純利益は4億3300万円(同21.1%増)。営業利益は、原価負担減少と販管費の削減で大幅に伸びた。

文藝春秋、松井清人専務が新社長に

 5月27日開催の決算役員会で、松井清人専務が新社長に就任するトップ人事を内定した。また、古田維取締役が常務取締役に昇任するほか、取締役に中部嘉人氏、監査役に勝尾聡氏が新任。平尾隆弘社長、寺田英視専務、井上進一郎監査役は退任する。

 6月19日開催の株主総会および取締役会で正式決定する。

講談社、『窓ぎわのトットちゃん』を絵本に

 1981年に発売し、シリーズ累計796万部を発行した大ヒット作『窓ぎわのトットちゃん』を絵本にして7月下旬に発売する。挿入絵を描いたいわさきちひろ氏の没後40年を記念し、単行本の発刊から33年ぶりに出版する。

 自らを「トットちゃん」と呼んでいた著者・黒柳徹子さんの小学生時代を描いた「実話のフィクション」。女性が子どもを育てることに喜びを感じ、大人が愛情をもって子どもに接していた1940年代の物語をいま新たに世に問う。

 「窓ぎわのトットちゃん」は単行本(現在98刷)を発売した後、1984年に「青い鳥文庫」で、1991年に「講談社文庫」で刊行、3点で計796万部を発行する国民的ベストセラー。近年では、アジア諸国での翻訳出版が広がり、21の言語で翻訳出版され、中国では640万部を発行しているという。絵本は1・2巻をセット組(箱入・分売不可)、予価3000円。初版部数は8000セットの予定。

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