中高生はメディア化作品を好む傾向――「朝の読書」人気作品が公開

中高生はドラマ化や映画化された流行の作品を好む一方で、小学生は2012年度の調査結果とよく似た結果になっている。

» 2014年05月30日 15時21分 公開
[eBook USER]

 朝の読書推進協議会が調査した「朝の読書」実践校の、2013年度人気作品が発表された。調査期間は2013年4月から2014年3月末日。2012年度の調査結果と比較することで各年代の特徴が見えてくる。

 小学生では、原ゆたかさんの大人気シリーズ『かいけつゾロリ』シリーズや、松谷みよ子さんが責任編集を務める『怪談レストラン』シリーズなどの読み物シリーズが2012年度に引き続き人気となっているほか、学習まんがのランクインも目立つ。順位の入れ替わりはあるものの、ランクインしている作品にあまり変化は感じられない。

 中学生では、昨年映画化された有川浩さんの『図書館戦争』シリーズや、嵐の桜井翔さんが主演でドラマ化・映画化された東川篤哉さんの『謎ときはディナーのあとで』、アニメや漫画を科学的に考察する柳田理科雄さんの『空想科学読本』などが上位にランクインしている。

 高校生では、西尾維新さんのライトノベルシリーズ『物語』シリーズや、福山雅治さん主演でドラマ化・映画化された東野圭吾さんの『探偵ガリレオ』シリーズ、VOCALOIDプロデューサーとして知られるじん(自然の敵P)さんの『カゲロウデイズ』などがランクイン。中高生の特徴として、映画化やドラマ化などで注目された作品に人気が集まる傾向があるようだ。

 朝の読書推進協議会は元高校教諭・大塚笑子さんらが1988年に始めた取り組みで、「みんなでやる・毎日やる・好きな本でよい・ただ読むだけ」の4原則が掲げられている。現在、全国2万8043校(小学校1万7170校、中学校8658校、高校2215校)で実施され、約970万人が参加している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.