出版業界ニュースフラッシュ 2014年4月第1週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。4月第1週は消費税増税による雑誌の価格調査などが話題になりました。

» 2014年04月07日 11時20分 公開
[新文化通信社]
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講談社、第45回「講談社出版文化賞」を決定

 4月4日、さしえ賞、写真賞、ブックデザイン賞、絵本賞の4部門で受賞者を決定した。受賞者は次の通り。

  • さしえ賞=岡田航也氏:『啓火心』(日明恩著、『小説推理』掲載)、『死んでたまるか』(伊東潤著、『小説新潮』掲載)。
  • 写真賞=半田也寸志氏『IRON STILLS アメリカ、鉄の遺構』(ADP刊)。
  • ブックデザイン賞=名久井直子氏:『愛の夢とか』(川上未映子著、講談社刊)、『イタリアの道』(ささめやゆき著、講談社刊)ほか。
  • 絵本賞=ミロコマチコ氏『てつぞうはね』(ブロンズ新社刊)。

 贈呈式は5月22日、東京・音羽の講談社で行われる。

クレヨンハウス、女性向けライフスタイル誌『いいね』創刊へ

 4月5日、オーガニック雑貨やコスメ、有機野菜などナチュラル志向の衣食住を提案する月刊誌『いいね』を創刊する。毎号ワンテーマ特集で、1号目は「きもちいい下着」。下着の歴史から、からだにやさしい下着選び、「ふわふわおっぱい」になるための体操などを掲載。2号目は「髪のケア」、3号目は「ぬか漬け」を特集する予定。

 4月1日には同社が運営する東京・港区のレストラン「広場」で発表会を開催。落合恵子社長は「『YES』と言えるもの」の対極にあるものが世の中に溢れていると指摘。「心から『いいね』といえるものを伝える雑誌にしたい。同時に、『いいね』と言い続ける運動体でもありたい」と同誌に込めた思いを語った。B5変型、定価700円。編集長は吉原美穂氏。

あいさつする落合社長(右)と吉原編集長

いまじん春日井南店、雑誌定期購読が1万件突破

 いまじん白揚グループは2009年1月、メンバーズカードとPOSレジを連動させたシステムを独自に開発し、春日井南店で試験運用。その後、6年間で累計1万21件に達した。15店舗では累計約6万7000件。現在の有効定期購読件数は2万3621件。40代をコアにして広域な読者層を獲得している。

 林昭宏社長は「お客様にひと声をかける時間と手間がいま、当社の基盤になっている。それが大きい」と話している。

雑誌(紙版)の約9割が値上げ、富士山MS調べ

 雑誌の定期購読サイトを運営する富士山マガジンサービスは、消費増税を前に約3800誌における紙とデジタル版の雑誌価格改定について調査をまとめた。

 それによると4月以降、価格を引き上げる雑誌銘柄は、紙版で値上げする雑誌は3289誌のうち2963誌で90.1%、デジタル版では583誌のうち380誌で65.2%になった。

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