PRS-900――Sony Corporation電子書籍端末ショーケース

古今東西の電子書籍端末をショーケース風に紹介する「電子書籍端末ショーケース」。ここでは、米Sonyの「Reader」4代目となるモデルのひとつ「PRS-900」を紹介する。

» 2014年03月31日 12時30分 公開
[山口真弘,ITmedia]

製品概要

 米Sonyの電子書籍端末「Reader」の4代目となるモデルのひとつで、Readerとしては初となる通信機能を内蔵した製品。俗に「Daily Edition」と呼ばれるモデルの初代製品に当たる。北米地域をターゲットに販売された製品で、国内では未発売。

 「PRS-600」「PRS-300」と同じ世代の製品に当たるが、AT&Tの3G回線を利用し、同社の電子書店「Reader Store」に直接接続してコンテンツを購入できることが最大の特徴。Wi-Fi機能を搭載しないことも含め、同世代の製品であるKindle 2を意識していることがうかがえる。定期刊行コンテンツの受信や、図書館と連携しての本の貸出にも対応している。

 画面サイズは7.1インチ、またE Inkは同時期に発表された2製品よりも上位にあたる16階調のパネル(Vizplex)を採用するなど、ハードウェアもワンランク上の仕様となっている。スクリーンを覆うカバーは本体と一体感のあるデザインで、また背面および本体固定のメモリカードスロットカバーもほぼ共通の素材が用いられており、取り外さずに使用することが前提の設計になっている。

 背面カバーを外すことでバッテリの交換にも対応するなど、薄さや軽さよりもメンテナンス性を重視した設計思想が見られる。日本語フォントは内蔵されていないため、本文はもちろんリスト画面上のタイトルも文字化けする。本体色はブラックのみ。

スペックで見る「PRS-900」

メーカー Sony Corporation
国内発売時期 未発売
発売時価格 349ドル
専用/汎用 専用
OS 独自
OSバージョン 不明
サイズ(※最厚部) 122.7(幅)×205.9(奥行き)×14.5(高さ)ミリ
重量 約360グラム
解像度 600×1024ドット
ディスプレイ 電子ペーパー(E Ink)
カラー/白黒 モノクロ16階調
画面サイズ 7.1インチ
通信方式 3G、2G
Bluetooth なし
内蔵ストレージ 2Gバイト(ユーザ使用可能領域1.6Gバイト)
メモリカードスロット SDカード、メモリースティックPro Duo
バッテリ持続時間(メーカー公称値) 12000ページ
タッチ操作 対応
対応フォーマット EPUB、PDF、BBeB、TXT、RTF、DOC、DOCX、JPEG、GIF、PNG、BMP
コネクタ USB(miniB)
電子書籍ストア Reader Store
その他 米国での発売は2009年12月。日本語は非対応
最終更新日:2014年3月31日

写真で見る「PRS-900」

右60度傾斜外観 同世代のPRS-600と共通の意匠だが、解像度は3:4ではなくやや縦長であることが特徴。本体色はブラックのみ
本体を持った写真 タッチインタフェース採用によりボタン類は減り、画面の下一列にまとめられている。本体をランドスケープモードに切り替えての見開き表示にも対応
CDとの比較 画面サイズは7.1インチ。本体サイズおよび重量は後の7インチタブレットに近い

単体正面 正面。ボタンは左から順に戻る、ページ戻る/進む、ホーム、文字サイズ拡大縮小、オプションと、同世代のPRS-600と共通
左側面 左側面。特にボタンやコネクタ類はない。向かって左にはタッチペンが格納されている
右側面 右側面。SDカードおよびメモリースティックDuoのデュアルスロットはカバーに覆われている

上面 上面。スライド式の電源キーを備える
底面 底面。リセット穴、通信回線スイッチ、ACジャック、USB miniB端子、イヤフォンジャック、音量大小ボタンを備える。ストラップホールは省かれている
裏面 裏面。合皮に覆われている。右端はカバーを装着するプラスチックの接合部が露出している

手書きメモや文字列選択など、細かい操作を行うためのタッチペンを本体右上に収納できる 手書きメモや文字列選択など、細かい操作を行うためのタッチペンを本体右上に収納できる
カバーは本体と一体化する設計で、構造的にはLIBRIeに近い。このほかケースロジック社製のキャリングケースも標準添付される カバーは本体と一体化する設計で、構造的にはLIBRIeに近い。このほかケースロジック社製のキャリングケースも標準添付される

メイン画面 メイン画面。上段には前回閲覧したコンテンツ、中段には書籍一覧、下段にはメニュー切り替えタブなどが並ぶ。同世代のPRS-600とは異なるレイアウトで、以降のReaderではこのレイアウトがスタンダードになる
コンテンツ表示画面 BOOKコンテンツをタイトル順に一覧表示したところ。日本語タイトルは文字化けする
本体にインストールした本製品のマニュアルPDFを表示しているところ。日本語表示には非対応だが、フォントを埋め込んだPDFであれば問題なく表示できる 本体にインストールした本製品のマニュアルPDFを表示しているところ。日本語表示には非対応だが、フォントを埋め込んだPDFであれば問題なく表示できる
電子書籍端末ショーケース一覧

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.