紀伊國屋書店ウェブストア/Kinoppyで販売している電子書籍は、Windows Vista・Windows 7・Windows 8(Windows XPは2014年4月9日以降サポート対象外)、Windows 8.1・Windows RT 8.1、Mac OS X 10.7(Lion)以降、Google Play対応のAndroidスマートフォン(Android 2.2)以降、Android 4.0以降のタブレット、iOS端末(iOS 5.0以降)、Sony Reader(一部の書籍は非対応)、NTT東日本の光iフレーム2(Android 2.2相当)などで読むことができます。「電子書籍に端末選択の自由を。」というキャッチコピーに恥じない、最強クラスのマルチデバイス対応です(☆+1.0)。
購入した電子書籍を読むには、専用アプリKinoppyのインストールが必要です(Readerを除く)。どのデバイスから購入した電子書籍も、同じアカウントでKinoppyへログインすれば、クラウド本棚からダウンロードして読むことができます。Kinoppyアプリからログインした端末は自動的にアカウントへ登録されます。
端末登録できるのは最大5台と、現在では平均的な制限です。6台目でログインしようとすると、他の端末を任意で登録解除できる(Readerを除く)ので、実用で考えて困るような場面に遭遇することははめったにないと考えていいでしょう。
購入した書籍は、一度端末にダウンロードしてしまえば、通信環境がない場所でも読むことができます。本棚の書誌情報や並び順、最後に読んだ位置、マーク・しおりなどは自動的にクラウド上に保存され、他の端末とも同期されます。タブレット端末で読んでいた続きを、外出先でスマートフォンから読むといったことも簡単にできます。
「紀伊國屋書店Kinoppy for Windows Desktop」は、紀伊國屋書店Kinoppyのサイトから無料でダウンロードできます。
前回の調査時から大きくリニューアルされ、ファイル形式などを特に意識せず利用できるようになりました。特定のファイル形式が読めない制限もなくなり、他のデバイスとの同期も自動で行われるようになりました。
DRMフリーの外部ファイル(XMDF・.book・EPUB・PDFなど)を開くことができるのは以前と同じですが、Dropboxと連携することでファイルを直接参照して本棚へインポートや本棚からアップロードできる点が大きな違いです
ビューワは、しおり、マーク、コメント、選択範囲のコピー、本文検索、Web検索(Google、Wikipedia、Yahoo!辞書)、文字サイズ変更、行間変更、余白変更、縦書き/横書き切り替え、ページ切り替え効果の有無、陰影の有無、柱とページ番号の表示有無などの設定が切り替えられます。複数の本を同時に開くことができる点が、モバイル向けアプリとの大きな違いです。スクリーンショットが撮れないため、画面イメージは省略します。
「紀伊國屋書店Kinoppy for Windows Store」は、Windowsストアから無料でダウンロードできます。Windowsストアに対応している電子書店は、2014年3月現在、まだ非常に少ないです。
こちらのアプリ内にストア機能はなく、購入はウェブストアから行う形です。Dropboxとの連携も現時点では未提供です。
「紀伊國屋書店Kinoppy for Mac」は、Mac App Storeから無料でダウンロードできます。基本的な機能はWindows Desktop版とほとんど同じです。
Kinoppy for Androidは、クラウド本棚のメニュー化、Dropbox連携、ビューワのアイコン表示がiOS版と共通になった点などが前回調査時との違いです。行間・余白調整やカラー選択には未対応です。
Kinoppy for iOSは、クラウド本棚のメニュー化、Dropbox連携などが前回調査時との違いです。
目次・しおり・マーカー・メモ・辞書・ウェブ検索・本文検索や、文字の大きさ・フォントの種類・行間・余白・配色・明るさの変更など、他で採用されている基本的な機能はほとんどすべて備えている、高機能なビューワです。これで引用・コメントを付けてSNSへ共有する機能があれば、筆者としては満足ゆくレベルです。
評点:☆4.0
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