「iBooks Store」を徹底解剖する：電子書店完全ガイド2013（3/5 ページ）

[鷹野 凌，eBook USER]

簡単に購入できるか？

「My Apple ID」のトップ画面

　iBooks Storeを利用するには会員登録を行い、ログインしておく必要があります。新規会員登録は、どの電子書店でも必要な工程で、最初のハードルです。

　ただ、iPhoneやiPadの初期設定にはApple IDを作成／登録する手順がありますし、初期設定でスキップしてもApp Storeなどを利用する際には必ずサインインを求められるので、恐らくiPhoneやiPadのユーザーはほとんどがApple IDを登録済みでしょう。

　前回はiPod touchの工場出荷状態からの画面遷移を紹介したので、今回はPC Webでの登録プロセスを紹介します。

　新規登録時に入力が必要な項目は、［姓］［名］［Apple ID］［パスワード］［生年月日］［住所］［使用言語］［画像文字認証］と［セキュリティー質問］およびその答え×3つ、iTunesにログインするとさらに［支払情報（クレジットカードまたはiTunesカードの番号）］［電話番号］の入力が必要です。前回も指摘したとおり必須項目はかなり多く、電子書籍の購入だけの用途だとしても住所・電話番号の登録が必須だというのは少し煩わしい（☆-0.5）です。

Apple IDの作成画面（上部）

Apple IDの作成画面（下部）

［Apple IDの作成］をすると、メールアドレスの確認工程になる

届いたメールのURLをクリックし、登録したApple IDとパスワードでログインすれば確認完了

初めてiTunesへログインすると、「アカウント情報をご確認下さい」というメッセージが

［レビュー］→［続ける］で請求情報などの入力へ

iTunes Store、App Store、iBooks Store利用規約への同意

支払情報の入力

電話番号の入力は必須

都道府県の選択とカード情報の入力も必須

　iBooks Storeの決済方法は、クレジットカード（JCB・Visa・Master・AmericanExpress・Diners）とiTunes Card、iTunesギフトと複数用意されています。iTunes Cardは、Apple Store、家電量販店、パソコンショップ、コンビニ、ショッピングセンターなどさまざまなところで販売されており、クレジットカードが持てない（例えば子ども）方でもあまり不自由なく利用できます。ただ、規約によって、利用できるのは13才以上と定められています。また、海外からの利用も禁じられています（☆-0.5）。

金額ボタンをタップ

［ブックを購入］をタップ

パスワードを入力

「ダウンロード中」という表示は出るものの、進行状況を示すインジケータなどはない

ダウンロードが完了したはずなのに、なぜかiCloudのアイコンが表示された

［ライブラリ］に戻ると「新規」マークが付いた本が追加されている

　ひと通り設定が終わっていれば、購入までに必要なのは3ステップです。金額ボタンをタップしすると［ブックを購入］に変わり、再度タップしてApple IDのパスワードを入力です。また、パスワード入力した情報は15分間しか保持されないため、連続して購入するとき以外は毎回パスワードの入力が必要です。

　AppleはAmazonから「1-Click（ワンクリック）」の特許および商標のライセンスを受けているので、購入・ダウンロードは同時に行われます。ライセンスを受けているのですから、Kindleストアと同等の簡便さにすることも可能ではないかと思うのですが、手間が多い形になっています。シリーズまとめ買いや定期購読の仕組みもありません。

　また、フラットデザインに変わって以降、ダウンロードの進行状況を示すインジケータが表示されなくなった（以前は購入・ダウンロードを開始するとライブラリに移動する仕様だった）り、ダウンロードは完了しているはずなのに未ダウンロードを示すiCloudのアイコンが表示されるなど、以前より使い勝手が悪くなっている部分も見受けられます。

評点：☆2.0