詩と短編を集中的に取り上げるAmazonのDay Oneレーベル

Amazonの出版部門として複数のレーベルを持つAmazon Publishingだが、新たな方向性は「Day One」に見て取れるのかもしれない。

» 2014年01月07日 13時45分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 Amazonは新たに立ち上げたレーベル「Day One」によりデジタルエイジの文芸雑誌を再創造しようとしている。Day Oneは短編フィクション専門の週刊誌で、新人著者の作品、英語に翻訳された世界中の作品と詩を掲載する。Day Oneは毎週、小説家と詩人を1人ずつ取り上げる。創刊号ではレベッカ・アダムス・ライト氏の短編『Sheila』とザック・ストレイト氏の詩『Wrought』を取り上げている。

 「文芸ジャーナルは新人作家や未発掘の作家の声を伝え、プラットフォームを提供する上で重要な役割を担ってきました」とアダルトトレード・児童書グループの出版者、ダフネ・ダーハム氏。「われわれはデジタルエイジにその伝統を追加しようとしています。Day Oneは毎週、小説家と詩人を集中的に取り上げて、ユニークな物語と詩を掲載し、それらの著者に光を当てます」。

 各号はKindle電子書籍リーダー・タブレット・iOS/Android向けの公式アプリに毎週配信される。Day Oneの年間購読価格は19.99ドルだが、限定期間中の年間購読特別価格は9.99ドルで年間52号が配信される。サービスのついての情報とサインアップはこちらから(ただし現時点ではアジア太平洋地域向けには提供されていない)。

 AmazonはニューヨークにあるAmazon Publishingのトップ、ラリー・キルシュバウム氏が2014年早々に同社を去ると発表したタイミングで、より多くのレーベルの立ち上げを約束した。新CEOのダフネ・ダーハム氏はシアトルを拠点とするため、それらの出版の将来には不確実さの空気が漂っている。Amazon Publishingはニューヨークにおいて大手ではなく、独占作品の買い付けも、Barnes & Nobleやそのほかの小売企業が店舗に同社の書籍を在庫することを拒否しているため、下火になっている。そうした中、電子書籍でのみ提供されるDay Oneは成功する可能性があり、Amazon Publishingが向かう新たな方向性について示唆しているかもしれない。

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