Kスタ宮城の新名称、「まだ決定した事実はない」と各社

「日本製紙クリネックススタジアム宮城」(Kスタ宮城)で知られる宮城球場の命名権を楽天が獲得、「楽天Koboスタジアム」とする考えとの報道を各関係者は一様に否定した。

» 2013年12月16日 13時30分 公開
[西尾泰三,eBook USER]

 プロ野球東北樂天ゴールデンイーグルスの本拠地、県営宮城球場の愛称を決める命名権(ネーミングライツ)を、球団親会社の楽天が獲得、新たな球場名を「楽天Koboスタジアム」としたと複数のメディアが報じた。しかし、宮城県庁教育庁スポーツ振興課、楽天、楽天野球団に電話で確認したところ、「まだ決定した事実はない」という回答が帰ってきた。

 宮城球場はこの6年間、日本製紙との契約により「日本製紙クリネックススタジアム宮城」(Kスタ宮城)としているが、この契約が12月31日で満了するため、1月からのネーミングライツスポンサーを公募していた。公募に関する記者発表資料によると、契約内容は原則3年以上、募集金額は1年当たり2億円以上、愛称には略称も含め「宮城」を入れることが条件となっている。

 楽天Koboは、楽天グループで電子書籍事業を手掛けるカナダKoboを指す。直接電子書籍とは関係ない話題だが、Koboの知名度アップという意味では興味深い動きだ。しかし、公募条件を考えると、「楽天Koboスタジアム」という名称は条件を満たしておらず、また、この公募結果も宮城県庁のホームページには現時点で見当たらない。

 記者は12月16日、事実確認も兼ね、宮城県庁教育庁スポーツ振興課、楽天、楽天野球団に電話で確認してみたところ、教育庁スポーツ振興課の回答は「まだ決定した事実はない」、楽天、楽天野球団も「報道については把握しているが、そうした事実はない」との回答だった。

 しかし一連の報道では具体的な金額や、条件を満たす「楽天Koboスタジアム宮城」などの名称を表記しているものもある。年内には決まるとみられるため、その真偽もほどなく判明するだろうが、果たしてどういった結果になるのだろうか。

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