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» 2013年12月02日 13時15分 UPDATE

出版業界ニュースフラッシュ 2013年11月第5週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。11月第5週は、紀伊國屋書店、MPD、日販、トーハンなどの中間決算が発表されています。

[新文化通信社]
新文化通信社

「角川三賞」、次回から「城山三郎賞」(仮称)を追加へ

 11月29日に東京.丸の内の東京會舘で行われた「角川三賞」(『山田風太郎賞』『横溝正史ミステリ大賞』『日本ホラー小説大賞』)の贈呈式で、角川歴彦KADOKAWA会長が発表した。

 これまでダイヤモンド社が「城山三郎経済小説賞」を主催していたが、今年、第4回で終了。「城山賞」はこれを引き継ぐもの。今後、角川文化振興財団が主催する。賞の具体的な内容、募集要項、選考委員については今後協議していく。

紀伊國屋書店、6期連続の黒字決算

 11月29日、新宿南店の紀伊國屋サザンシアターで第119期(平成24年9月1日〜平成25年8月31日)決算と役員人事を確定した。

 売上高は1071億7251万円(前年比0.9%減)で微減収。営業利益は6億8639万円(同31.2%減)、経常利益は3億8298万円(同53.3%減)、当期純利益は5億1701万円(同2.7%増)。売上高の内訳は「店売部門」が約580億円(同2%減)、「外売部門」が約445億円(前年とほぼ同額)。期中の新規店はグランフロント大阪店(1144坪)の1店舗、閉店も松戸伊勢丹店(135坪)の1店舗だった。

 役員人事では、森啓次郎常務が専務に、加藤裕啓取締役が常務に昇任。藤本仁史(店売総本部販売促進本部長)が取締役に、岡賢一氏が監査役に新任。宇田川信生氏(電子書籍事業部担当)と牛口順二氏(関連企業担当)が役員待遇に就いた。

MPD中間決算、雑誌分野好調も減収減益

 2014年3月期第2四半期業績は売上高が前年比2.8%減の957億3500万円となった。コミックスを含む「雑誌」は前年比1.5%増と順調だったものの、「書籍」は同3.2%減で推移、「BOOK」全体では同0.5%減。前年に比べビッグヒットがなかった「AVセル」(前年比9.4%減)や「ゲーム」(同10.9%減)が低迷し、前年をクリアできなかった。

 利益面は経常利益は5億8800万円(同20.5%減)、四半期純利益は3億3300万円(同18.7%減)。返品率は「書籍」が35.2%(同0.6P増)、「雑誌」が33.7%(同1.1P増)、トータルでは34.3%(同0.9P増)となった。TSUTAYA店舗の資金繰りなどで返品が増加し、返品率が上昇した。下半期は蔦屋書店本庄早稲田店やMORIOKA TSUTAYAなど大型店の出店ラッシュなどもあり、通期は期首に掲げた売上高目標の2127億円を達成できる見込み。

トーハン中間決算、7年ぶりに増収。売上高2343億円

 11月26日、第67期中間(平成25年4月1日〜同9月30日)決算の概況を発表した。売上高は2343億0400万円(前年同期比2.0%増)、営業利益は31億4600万円(同18.3%増)、経常利益は20億6200万円(同18.5%増)、中間純利益は9億8500万円(同32.4%減)。

 「書籍」売り上げは同4.5%減、「雑誌」は同2.9%減となったが、「MM商品」が同82.9%増と伸び、全体を引き上げた。返品率は総合39.9%で前年同期より0.6ポイント改善した。トーハンロジテックスの設立によって転籍した183人の退職加算金など、5億7500万円の特別損失を計上して最終利益は減益となった。

日販中間決算、減収増益に

 11月26日、第66期(平成25年4月1日〜同25年9月30日)中間決算を発表し、連結、単体ともに減収増益となった。単体の売上高は2733億2700万円(前年同期比1.1%減)。うち書籍は1216億4800万円(同0.1%増)と微増だったが、雑誌が1420億6400万円(同2.5%減)と36億6000万円のマイナス。開発商品は157億8100万円(同7.9%増)となった。

 利益面では、営業利益が12億0400万円(同5.0%減)と前年を下回ったが、経常利益は15億4500万円(同0.4%増)、中間純利益は10億2600万円(同0.2%増)で増益となった。返品率は、「書籍」が横ばいの34.1%だったものの、「雑誌」が同2.0ポイント悪化し39.5%、合計36.7%(同1.0ポイント増)。

 子会社19社を含む連結売上高は3294億7000万円(同1.7%減)、営業利益は27億0700万円(同17.9%増)、経常利益は30億2000万円(同14.4%増)、中間純利益は16億5600万円(同30.0%増)。

書.雑協、「特定秘密保護法」衆院可決で抗議文

 書協「出版の自由と責任に関する委員会」と雑協「人権・言論特別委員会」は11月26日、特定秘密保護法案が衆議院本会議で可決されたことを受け、抗議文を発表した。特定秘密の範囲やチェック機能の不透明さなど、あいまいな点が多々あるにも関わらず、十分な議論が尽くされないまま同会議を通過したことに抗議。

 出版界は「政府が秘密とする情報でも、当然国民が知っておくべき情報については、すみやかに読者に伝える社会的責務を負っている」としたうえで、法案が成立すれば「情報入手は制限され、取材・記事作成に重大な障害となることは明らか。『国民の知る権利』『報道・出版の自由』を根底から覆しかねない法案の衆議院本会議での可決に断固抗議する」と訴えている。

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