タブレットを利用した通信教育の「スマイルゼミ」、中学生コースも開講

ジャストシステムが、これまで小学生向けに展開してきた、タブレットを利用した通信教育の「スマイルゼミ」の「中学生コース」を開講。毎日の学習にも、試験勉強にも役立つ「オーダーメイド型学習スタイル」を取り入れた。

» 2013年11月22日 16時30分 公開
[渡辺まりか,eBook USER]

 ジャストシステムは11月21日、専用タブレットを利用した通信教育「スマイルゼミ 中学生コース」の開講を発表し、受付開始した。開講は12月20日から。

 同社ではこれまで、紙を一切使わず、専用タブレットで学習を進める「スマイルゼミ」を2012年12月17日から小学生向けに展開していたが、2013年2月には、「中学生コース」開講について発表。当初は2014年4月開講予定だったため、前倒しという形での開講となる。記者発表会では、中学生コースを開講するに至った背景が説明された。

企画背景について説明する、寺尾房代氏

 調査によれば、中学生のうち約9割が学校での部活動に所属し、日々忙しく過ごしている。一方で、年に5回の定期テストは、高校受験合否にかかわる内申点に大きな影響を与えるためおろそかにできないという現実があること。また、これまでの通信教育では、教材が豊富だとしても、送付されてくるものが画一的なため、自分で弱点を見つけ、取り組むべきところを判断するのに難渋したり、苦手な教科は後回しにしてしまい、さらに苦手になるという負のスパイラルに陥りがちだったということ。

 それらの課題を克服するために、同講座では、主要5教科について、1講座15分程度という比較的短時間の学習(「通常学習モード」)を日々続けることにより、苦手分野の克服や家庭学習の習慣を身につけられるようにしている。また、日々の学習履歴をクラウド上に蓄積し、1人1人の理解度や学習進ちょくを分析し、優先度や取り組むべき問題のレベルを判断して、”自分専用のカリキュラム”をリアルタイムに生成、何に取り組めば良いのかを具体的に提示し、必要な教材が個別配信されるため満遍なく学習できる。

数学の学習画面イメージ。余白に手書きでメモできる
国語の学習画面イメージ
英語の学習画面イメージ。いずれも付属ペンを利用して、自然な手書きを実現している

 「通常学習モード」以外にも、定期テスト14日前には自動的に「定期テストモード」に切り替わり、科目ごとに教科書から試験範囲を単元もしくはページ数で登録すると、「理解度チェック」を実施。その判定結果と学習履歴から優先度や難易度を最適化した個別の対策教材を配信するため、効率的に学習できる仕組みだ。

テスト範囲の登録画面
個別に優先度が設定される
試験前日には重要部分をスポットライト表示

 専用タブレットは10.1インチのAndroidタブレットで、“本物の記述力”が身につくよう、電磁誘導式デジタイザーペンが付属。本体前面と背面にそれぞれ120万画素、300万画素のカメラを搭載。スピーカー、マイク、IEEE 802.11 b/g/nに準拠したWi-Fiも搭載する。

 学習に応じて「ポイント」が付与され、その数によって一定時間、同端末を普通のAndroidタブレットとして使えるようになる「Androidモード」も搭載。子どもの学習状況が分かるよう保護者向けに提供されている「みまもるネット」によって、「ポイント」と「Androidモード」の”交換レート”や利用方法が設定できるようになっている。

 専用タブレットの価格は3万9800円だが、12カ月の継続受講を条件にした受講料一括払いの場合9980円(いずれも税別)で購入できる。12回払いの場合月額980円となる。

 受講料は学年によって異なり、中学準備コースは4980円、中学1年生、2年生コースは6980円、中学3年生コースは6980円。12カ月・6カ月一括払いの場合は割安になる。配信される講座は通常学習モードでは5教科で毎月25〜30講座、定期テストモードでは実技4教科も提供される。

 なお、中学準備コース、中学1年生コース、中学2年生コースは12月20日からの開講だが、中学3年生コースのみ2014年4月からの開講となる。また同社では、11月21日から12月17日までの間に同コース申込者の中から抽選で100名にJTB旅行ギフト10万円分などが当選する「スマイルゼミ 中学生コース開講キャンペーン」を開催している。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.