若田さん、宇宙へ――宇宙電子本プロジェクトにも進展

宇宙空間で電子書籍を読んでもらうという世界初の試み「宇宙電子本プロジェクト」の重要なフェーズとなるソユーズロケットの打ち上げ成功。2014年4月にはどんな光景が見られるのだろう。

» 2013年11月08日 13時26分 公開
[ITmedia]

 11月7日午後1時14分(日本時間)、宇宙飛行士の若田光一さんが乗り込んだソユーズロケットが打ち上げに成功。eBookJapanが取り組む「宇宙電子本プロジェクト」にも進展があった。

 若田さんの宇宙飛行は今回で4度目。約半年の国際宇宙ステーション(ISS)滞在が予定されており、2014年3月には日本人初のISSコマンダー(船長)を務める予定となっている。

岩崎氏の代表作「テチス衛星の赤道付近から見た土星」 岩崎氏の代表作「テチス衛星の赤道付近から見た土星」

 eBookJapanが5月に発表した宇宙電子本プロジェクトは、宇宙空間で電子書籍を読んでもらうという世界初の試み。日本初のコマンダーである若田さんが世界初の試みにチャレンジするという壮大な取り組みだ。実際の閲覧はISSの「きぼう(日本実験棟)」から電子書籍をノートパソコンにダウンロードし、それを読むというもの。ちなみに日本宇宙フォーラム(JAXAの広報・宇宙実験を支援している一般財団法人)調べでは、これまで宇宙飛行士が宇宙において商用目的で電子書籍を利用した事実はなく、宇宙飛行士がプライベートで電子書籍を利用した事実も現時点では確認されていないという。

 この宇宙電子本には宇宙に関連するさまざまなコンテンツが掲載予定で、すでに『宇宙兄弟』(講談社)の掲載が発表されているが、今回新たに、ニュートンの表紙などで有名な画家の岩崎賀都彰氏の画集から選りすぐりの宇宙画作品数点を掲載することが明らかにされた。

 また、若田さんが宇宙電子本を読む時期が2014年4月に決定(詳細な日時は決定次第発表)。この映像や宇宙電子本は後日eBookJapanの読者にも公開予定。

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