出版業界ニュースフラッシュ 2013年10月第4週〜11月第1週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。10月第4週〜11月第1週は、スキャン代行訴訟で作家側が全面勝訴したことが注目されています。

» 2013年11月06日 17時44分 公開
[新文化通信社]
新文化通信社

「スキャン代行訴訟」、作家側が全面勝訴

 作家7人がスキャン代行業者7社に対し、無断スキャンは著作権侵害に当たると訴えていた「スキャン代行訴訟」の第一審の判決が10月30日、東京地裁より出され、原告側の全面勝訴となった。同地裁は被告4社に対して、スキャンの差し止めと損害賠償の支払いを言い渡した。

 本件は作家の浅田次郎、大沢在昌、永井豪、林真理子、東野圭吾、弘兼憲史、武論尊の7氏が2012年11月27日、東京地裁にスキャン代行事業者7社と代表者個人を被告に提訴していたもの。すでに9月30日、今回の4社を除く2社には同様の判決が言い渡されていた。残る1社は、謝罪し原告の請求を認める「請求認諾」していた。

雑協と書協、「特定秘密保護法案」に反対表明

 10月25日、同法案が閣議決定されたことを受け、雑協の「人権・言論特別委員会」と書協の「出版の自由と責任に関する委員会」が、連名で反対の立場を明らかにした。

 「国民の知る権利とそれを支える取材・報道の自由に対する重大な影響が懸念される」「情報公開法改正案と公文書管理法改正案とセットで議論されるべきもの」と訴え、賛成できないとした。

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