iPad AirとiPad mini Retinaディスプレイモデルは、「iPhone 5s」と同様に、64ビットアーキテクチャ搭載の「A7」チップと、加速度センサー、ジャイロスコープ、コンパスなどの処理を独立して行う「M7」モーションコプロセッサーを搭載する。A7のお陰でブラウジングや画像表示などの処理が速くなるほか、「Infinity Blade III」など64ビットに最適化されたリッチなゲームを楽しめる。CPU/グラフィックのパフォーマンスは、iPad AirがiPad Retinaディスプレイモデル(A6Xチップ)比で最大2倍、iPad mini RetinaディスプレイモデルがiPad mini(A5チップ)比で最大4倍/最大8倍に向上した。無線LAN(IEEE802.11a/b/g/n、2.4GHz/5GHz)は2つのアンテナを用いるMIMOをサポートし、最大300Mbpsの高速通信が可能になった。
Wi-Fi+CellularモデルはLTE通信をサポートし、日本ではKDDIとソフトバンクモバイルがWi-Fi+Cellularモデルの発売を予定している。LTEの対応バンドはAppleのWebサイト(外部リンク)で公開されている。KDDIの800MHz帯と2.1GHz帯、ソフトバンクの900MHz帯と2.1GHz帯、イー・アクセスの1.7GHz帯をサポートしており、日本で利用できるネットワークはiPhone 5s/5cと同じとみられる。1.5GHz帯はiPad 2機種ともサポートしていない。NTTドコモの800MHz帯、1.7GHz、2.1GHz帯もサポートしているが、ドコモからの発売は現時点では未定。
カメラはiPad AirとiPad mini Retinaディスプレイモデルどちらもメインカメラが5メガピクセル、インカメラが1.2メガピクセル。画素数は前モデルから変わっていないが、「暗い場所でより明るく撮影できるようになった」(Apple説明員)など、画質は向上しているようだ。2モデルとも背面にセカンドマイクを新たに搭載しており、FaceTime中のノイズキャンセルや、Siri利用時に音声を拾う効果がある。なお、指紋センサーの「Touch ID」は2モデルとも搭載していない。
バッテリー容量は非公表だが、バッテリー駆動時間(Wi-Fi接続時のインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生)は2モデルとも前モデルと同じく10時間となっている。特にiPad Airはこれだけの薄型化を果たしながら、バッテリー駆動時間を犠牲にしていないのは見事といえる。Retina化を果たしても駆動時間が変わらないiPad mini Retinaディスプレイモデルも同様だ。iPad AirとiPad mini Retinaディスプレイモデルのバッテリー容量やバッテリーサイズが、前モデルから変更されたかどうかも非公表だが、A7チップとM7チップの組み合わせが低消費電力に貢献していることは確かだろう。
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