ソニー「Reader Store」を徹底解剖する電子書店完全ガイド2013(1/5 ページ)

eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは“書店のレビュー”だ。完全ガイド2013年版の第4回目はソニーの「Reader Store」を紹介する。

» 2013年10月21日 08時00分 公開
[鷹野 凌,eBook USER]
Sony Reader Store Sony Reader Store

 紙の本は、購入してしまえば「どの書店で買ったか?」が大きな違いになることはありません。しかし、電子書籍は「どの書店で買ったか?」で、その後の体験が大きく異なります。それは、音楽・映像・ゲームなどの配信サービスと同じように、電子書店がただ単に読み物をパッケージとして販売しているだけではなく、購入後の読書環境や保管に至るまでの総合的な「サービス」を提供しているからです。

 国内でサービスを展開している電子書店はいくつもあり、群雄割拠の様相を呈しています。まだ「どこを利用すればいいのだろう?」と悩んでいる方も多いでしょう。どの電子書店もユーザーの満足度向上のためサービス内容を進化させ続けており、2012年の特集「電子書店完全ガイド」の内容も古いものになりつつあります。

 そこで今回、「電子書店完全ガイド2013」と銘打ち、特に進化の著しい電子書店を中心に改めてレビューし直すことにしました。これまで通り以下の5つの要素に基づき、前回のレビューとの違いを中心に徹底解説していきます。

 各項目について、3点を平均とし、いい所があれば加点、悪い所があれば減点として評点します。記事の最後で、評点結果をチャートグラフにしたものを用意しています。前回の評点と比較できる形で表示していますので、そちらも参考にしてください。

 なお、どの電子書店も以前と比べてサービスレベルが向上しているため、前回は加点した項目でも今回は通常レベルのサービスとみなして加点しない場合もあります。全体のレベル向上により、相対的に評点が前回より下がる場合もあることをあらかじめご了承ください。

 2013年版の第4回目は、9月24日にストアを全面刷新したばかりのソニー「Reader Store」をレビューします。前回のレビュー(2012年11月14日)はこちらです。

修正履歴:初出時、Reader Storeのストア全面刷新日時を10月4日としていましたが、正しくは9月24日です。お詫びして訂正します(2013/10/24)。

ラインアップは充実しているか?

 Reader Storeのサイトを訪問すると、右上に総ラインアップ数が表示されています。2013年10月9日時点で10万8594点が配信中です。1年前の調査時点(2012年10月26日)では6万7198点だったので、約1.6倍になっています。また、配信出版社数を索引でカウントしてみたところ、552社(前回の調査から81社増)でした。

 次に、ジャンル別の数字をチェックしましょう。先日のリニューアル後から[書籍]というカテゴリ分類が表示されなくなり([コミック]・[雑誌]は最上部のメニューに残っている)、ジャンルの分類方法や呼称も大きく変更されています。1つの作品に複数のジャンルが登録されているケースもあるので、前回調査との比較は断念しました。

ジャンル 点数
文学・小説 15427
ミステリー・推理・サスペンス 4547
歴史・時代小説 3563
SF・ファンタジー・ホラー 1734
文庫・新書 15714
無料本 2141
人文・思想・歴史 1874
コンピュータ・情報 373
サイエンス・テクノロジー・医学 473
社会・政治・法律 963
ビジネス・経済 4833
ノンフィクション・ドキュメンタリー 2090
教育・語学・参考書・児童書 292
芸術・アート・写真集 334
コミック・ゲーム攻略本 45516
ライトノベル 6919
雑誌 977
実用・趣味 4622
エンタメ・グラビア写真集 2095
アダルト 11463

 前回の調査と同様に、他の総合電子書店と比べると「平均的な品ぞろえ」というポジションは変わっていません。特に偏りなく、まんべんなく取り揃えているという印象です。

評点:☆3.0

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