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» 2013年09月25日 11時40分 UPDATE

エベレストに挑む登山家に学ぶ「諦めない心」

命の危険をともなうエベレスト登山に挑む登山家・栗城史多さんの著書『一歩を越える勇気』が文庫化。一歩を越える勇気を持てない人のはげみとなるその内容を紹介します。

[新刊JP]
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 失敗したときのことを考えると、なかなかやりたいことにチャレンジできないという方は、登山家・栗城史多さんの著書で、今回文庫版が発売された『一歩を越える勇気』(サンマーク出版/刊)を読むと、何があってもあきらめない意思の力と前向きさを取り戻すことができるかもしれない。

fhfig617.jpg エベレストに挑む登山家に学ぶ「諦めない心」

 栗城さんの究極の目標であるエベレスト登頂と、その生中継。彼はこのエベレスト登頂を、「単独・無酸素」で行おうとしている。もし、エベレストを単独・無酸素で登頂できれば、日本人初の快挙となる。

 しかし、エベレストをはじめとする世界最高峰の山々は、軒並み8000m以上。そこはまさに“神々の領域”。本書には栗城さんの半生とともに、登山時の記録が掲載され、この高みへ至るための具体的な方法や考え方が語られている。登頂に必要なのは、登山そのものの困難だけではないようだ。

 登山は、ただ現地に行って山に登ればいいというわけではない。

 特にエベレストをはじめとする最高峰の登山には、高額な入山料や隊の編成や、栗城さんの目標の1つである「登山の生中継」のための機材など、莫大な資金が必要となる。しかし、彼には豊富な資金があるわけではないため、自分の足でスポンサーを探すわけだが、もちろん、このご時世にすんなりと見つかるはずもない。しかし、彼は何十社もの企業に時にはアポイントなしで訪問して、どんどん社長を紹介してもらいながらスポンサーを探す、「わらしべ登山家」と呼ばれているというから面白い。

 そして、何とか資金を集め、登山にこぎつけると、今度は肉体的な試練が待っている。8000メートルクラスの山となると、登頂は至難の業だ。高山病や凍傷の危険性は増し、雪崩や吹雪、不意に現れるクレバス(地面にできた割れ目)などの自然にも細心の注意が必要となる。空気が薄いため疲労は回復せず、溜まった疲労はさらなる心身の不調を呼ぶ。7000メートルを超えると、足を一歩踏み出しては十回以上深呼吸をして、ようやく次の一歩が踏み出せるといった状態になり、10メートル進むのに10分近くかかってしまう。そこからは、少しの不注意や判断ミスが、文字通り“命”に直結する、最も危険な領域(デス・ゾーン)だ。

 事実、エベレストは4度にわたって栗城さんの挑戦を退けてきた。昨年8月のチャレンジでも栗城さんは強風によりリタイア、両手に重度の凍傷を受け、指の切断もあり得るというところまで追い込まれた。

 しかし、それでも栗城さんはあきらめないばかりか、なんと早くも次の挑戦を見据えている。何があっても、自分にできることを見つめ、一歩を踏み出す。このたくましさと失敗を乗り越える勇気は、目標や夢を叶えるための必要条件だといえるだろう。

(新刊JP編集部)

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