出版業界ニュースフラッシュ 2013年8月第2週

出版業界で先週起こった出来事をまとめてお届けする週刊連載。猛暑となった8月第2週は、ドラマ「半沢直樹」の原作の好調な売れ行きが話題になりました。

» 2013年08月12日 15時30分 公開
[新文化通信社]
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ドラマ「半沢直樹」の原作、累計168万部に(文藝春秋)

 TBS日曜劇場「半沢直樹」の原作『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』(池井戸潤著、ともに文春文庫)の発行部数が、累計168万8000部となった。ドラマ放映前、『オレたちバブル入行組』は25万8000部だったが、現在は91万8000部。同じく『オレたち花のバブル組』は、22万部から77万部となった。わずか1カ月で100万部以上を増刷したことになる。

 ドラマ「半沢直樹」は、7月7日の第1回放映後、視聴率がうなぎのぼりとなり、第4回では27.6%をマーク。半沢のセリフ「やられたらやり返す。倍返しだ!」は流行語にもなっている。

海外事業者公平課税対策会議、8月中に活字議連や自民党などに要望書提出

 8月8日開催の第2回会合で「海外事業者のコンテンツ販売に対する消費税について、公平な課税適用を求める」という運動方針を確認。

 具体的には当日の勉強会のほか、各議員連盟や財務省、経済産業省などへの要望書の提出。9月の公開議員勉強会の実施などのスケジュールを機関決定した。要望書では「海外事業者の電子書籍販売で消費税が非課税なため、公平な競争が阻害されている」ことを訴えていく。

 同会議のメンバーは文字・活字文化推進機構やJPO、書協、雑協、取協、日書連、電書協、JPIC、電流協の9団体の事務局。

書泉、小学生の「お仕事体験会」開催

 8月8日、東京・千代田区の書泉グランデと同ブックマートで行い、小学3、5年生計4人が参加した。夏休み中の小学生に、書店の仕事を通して本に親しんでもらおうと書泉が企画した。

 参加者には名札、名刺、エプロンが用意され、開店前の店内掃除からはじまり、売れた文庫本の棚補充、コミックスのシュリンクパックを行った。参加応募時に選んだ本を紹介するPOPや、顔写真入りのしおりも製作した。

 書泉グランデ2階では、このオリジナルPOPを用いた「小学生書店員オススメ本フェア」を8月31日まで開催している。

シュリンクパックにおそるおそる挑戦する小学生

海文堂書店、99年目で閉店

 兵庫・神戸市の老舗、海文堂書店が9月末に閉店する。8月5日、岡田節夫社長からその旨が従業員に伝えられた。これについては同社のブログ「海文堂書店日記」に記されたが、正式には9日にPR誌「海会」などでやホームページで告知する。

 1914年に海や船舶などの海事書の専門店として創業してから、100周年を目前にしていた。

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