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» 2013年07月09日 12時35分 UPDATE

一体感を生み出す“肉食系IT企業”の驚異のマネジメント術とは?

4時間耐久ロードレースに社員総出で出場するIT起業とは。その脅威のマネジメントの一部を紹介します。

[新刊JP]
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 毎年7月に鈴鹿サーキットで行われるアマチュアバイクレースの最高峰「4時間耐久ロードレース」(通称、鈴鹿4耐)に、毎年とあるITベンチャー企業が出場している。

fhfigsj431.jpg 一体感を生み出す“肉食系IT企業”の驚異のマネジメント術とは?

 その会社はビジネスラリアート株式会社。社員総出で現れ、全員赤いピットシャツを着て、団結しているその姿は、会場でも一際目立つ。最高時速250キロにもなるというバイクに社長がまたがり、スタッフ全員が力を合わせて社長をサポートする。そして、4時間耐久レースという極限状態を経験し、乗り越えていく――その雰囲気にのみ込まれた瞬間、どんな草食系社員でも、肉食系に変わってしまう。

 『何度転んでもゴールする やりきる力と競争心の育て方』(こう書房/刊))はビジネスラリアートの社長である中西俊之氏が、ビジネスラリアート流驚異のマネジメント術を公開した一冊。コミュニケーションが少なくなりがちなIT企業でどのようにコミュニケーションを活性化しているのか? そして、なぜ鈴鹿4耐に全社員を巻き込むことができるのか?

 その驚異のマネジメントの一部をご紹介しよう。

チームカラーを決めて一体感を作りだす

 日本を代表する二大航空会社のうち、日本航空(JAL)のコーポレートカラーは赤、そして全日本空輸(ANA)のカラーはトリトンブルーといったように、自社を象徴する色を決めている会社は少なくない。

 ビジネスラリアートのコーポレートカラーは「赤」。本社のエントランス、会社ロゴ、ホームページなど、会社を象徴する色として至るところに赤を用い、もちろんバイクレースのチームカラーも赤で統一している。

 そんな「赤」の魔法に会社がかけられたのは、初めてバイクレースに参加したときのことだった。コーポレートカラーの赤で染められたバイクにシャツ、プリントされた会社ロゴ、それをつけている社員たち。「これが最初で最後のレース」だと思っていたが、鈴鹿に現れた赤い軍団は一致団結していたのだ。

 「自分たちはチームである」という感覚は、業務においても良い効果を与えるのは容易に想像がつく。同じ色を纏い、同じ感動を共有する。これがビジネスラリアートの巻き込み術なのだ。

絶対に1人で食事させない

 中西さんはサーキットを離れたところでも団結力を保つように意識をしている。それが、社員に“ぼっち飯”をさせないことだ。お昼どきになると、オフィスにいる社員を食事に連れ出し、みんなでお店に行って食べるという。

 これは創業当初からの習慣で、社員を家族だと思っている中西さんにとっては「当たり前」のこと。毎日食事の席を一緒にしていれば、ほかの会社の何十倍もコミュニケーションを重ねることができる。そこから団結が生まれていくのだ。

ワリカンはしない! 上の人が払う

 中西さんが社員を食事に連れていくときは、すべて中西さんのおごりだそうだ。それは、食事は目上のものがおごるのがルールだとしているから。そして、それは会社だけの話に限らず、例えば先輩経営者とご飯を食べに行ったら絶対にお金を出さないという。

 「おごる」「おごられる」の関係は、そのまま上下関係に重なるため、業務に大きく影響される。誰が決める人なのか、指示を出す人なのか、常日ごろから意識できていれば、業務進ちょくのスピードにも良い効果が生まれるのだ。

社員同士の家に泊まり合う文化をつくる

 修学旅行や合宿で同じ部屋になった人たちとは、ほかのクラスメートたちと比べて連帯意識を強く感じた経験はないだろうか。

 中西さんは社員同士の結束を固めるために、社員同士の家に泊まり合わせるそうだ。最初は嫌がっても、実際やってみると2人は確実に仲良くなると中西さん。二人で共同生活をすることによって、コミュニケーションの密度が格段にあがり、それが業務に良い影響を及ぼすのだ。

 ほかにも、あえて東京と京都の間を夜行バスで移動させたりもする。夜行バスは移動中何もすることがなく、とても退屈。そんなときに話し相手になる隣の席の人、つまりもう一人の社員だ。なんとなく話したこと、サービスエリアで一緒にご飯を食べたことなどが、後の笑い話になって、二人を強く結びつける良い思い出になるのだ。

 学生時代に文化祭や体育祭で高揚感、一体感を味わったことがある人も多いはずだが、まさにそれを社員たちはサーキット上で追体験しているのではないだろうか。中西さんいわく「老若男女が出場できる駅伝でも似たような効果はある」とのこと。

 メールが全盛となって直に話す機会が少なくなり、仕事とプライベートを分けるということが当たり前になったこの時代。競い合うことは本来楽しいということ、そしてあらためてコミュニケーションの大切さを知らされる一冊だ。

(新刊JP編集部)

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