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» 2013年05月24日 13時30分 UPDATE

「何だか平凡な毎日」を、「キラキラ輝く毎日」に変えるヒント

特別なときめきも劇的な恋もないけれど、「キラキラ輝く毎日」を生きるヒントが隠されている――。今回はそんな少女漫画『Piece』を紹介します。

[新刊JP]
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 無性に、誰かにぎゅっとして欲しくなったり、話を聞いてもらいたくなったり、なんとなくモヤモヤするときってありませんか? 毎日、別に大きな不満がある訳ではないのだけれど、何だかつまらなくて、ぼんやりした平凡な日々が過ぎていく――。

 そんな「今」を生きているすべての人にお勧めしたいのが、『Piece』(芦名妃名子作、小学館刊)というマンガです。登場人物一人一人の人生、それぞれの思考や言葉が、わたしたちの日常の中に埋もれた「大切なこと」に気付くヒントを与えてくれます。

ねぇ、知ってる?世界は案外キレイな物とキレイな物でできてるの。
毎日キラキラした世界の中で、怒ったり、笑ったり、感動したりしながら生きてる人たちが案外沢山いるの。――嘘みたいでしょ。(3巻173-175ページより)

 今、過ごしている毎日の中で、“いつものこと”というジャンルに当てはめられるものはどれくらいありますか? 毎日の授業や仕事、立ち寄るお店、顔を合わせる友人、何気ないお喋り……、きっと、思いつく日常のほとんどすべては、“いつものこと”に当てはまると思います。そんな何気ない“いつものこと”が、実はキラキラ輝く毎日をつくる原石だったりするのです。「案外」に気付くヒントが、この作品には詰まっています。

癒やされるわけじゃない、“ときめく”ともちょっと違う。
でも何かが溶けるんだ――(5巻165ページより)

 あったかい。うまく言えないけれど、とにかく心がじんわりと暖かくなる。

 そんな瞬間は、「何か」がゆっくりと溶けていくような、満たされた気持ちになると思います。ふかふかのホットケーキに落としたバターが、じわじわと溶けだしていくように、ここちよい暖かさ。モヤモヤした言いようのない寂しさや、ぼんやりとした退屈さを抱えた心に、この作品はそっと寄り添って、自分でも気づかぬ間に固まっていた心を、ゆっくりと溶かしてくれます。

 『Piece』には、少女漫画にありがちな特別なときめきはほとんど描かれていません。劇的な恋も、分かりやすい設定も特になし。元クラスメイトのお葬式から物語は幕を開け、ページのどこを捲っても、等身大の若者たちの、それぞれの不器用さや臆病さがリアルに描き出されています。

 どの登場人物の考えや言葉もリアルで、時々、「自分のことを書いているんじゃないの?」と思うほど。たくさんの言葉の中から、今の自分に気づきをくれる一言が見つかる作品です。

 あったかい世界、「キラキラ輝く毎日」を生きるヒント、手に取ってみませんか?

(ライター/中西須瑞化)

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