Amazon Publishing、2つの新出版レーベルを発表

Amazonが自社で抱える出版レーベルは業界のニーズに応じてその数を増やしつつある。新たに立ち上がった2つのレーベルの動向にも注目したい。

» 2013年03月26日 13時05分 公開
[Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog]
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 オンライン小売企業および電子出版企業として急成長を遂げてから、Amazonは2010年に従来の出版モデルにならい、業界リーダーのラリー・キルシュバウム氏が率いる、Amazon Publishingの立ち上げを発表し出版業界を震撼させた。そのころすでに知られており――幾分かの批判も受け――誰でも自由に自主出版できるとうわさされていたKindle Direct Publishingとプリント・オン・デマンドプロバイダーのCreateSpaceを通じて、Amazonはそのころ、書籍制作のあらゆる分野を独占しようと決意したかのようだった。

 評論家たちは書籍販売に対するAmazonの『大きすぎて潰せない(Too Big To Fail)』アプローチを馬鹿にするが、Amazon Publishingは好調で、高品質の作品を携えてデビューする作家に門戸を開放しつつ、明確にジャンルごとに分かれた出版レーベルに有名著者の一部を引き寄せている。

 さて、AmazonはAmazon Publishingが新たな2つの出版レーベル立ち上げを発表したが、両レーベルは業界の巨大な需要に応えるものだ。Little Aは新たな文芸フィクションレーベルで以前にAmazon Publishingのタイトルとして検討されたことのある作品をリストするものだが、より話題性が高いのは2つ目のレーベルで電子書籍のみを提供するDay Oneの立ち上げだ。

 Day Oneは作家デビューした著者に出版の機会を提供するだけでなく、切望されていた短編小説著者の作品をラインアップする。長編ジャーナリズムと電子版の中編小説は大部分は電子出版のおかげで人気が出始めたが、短編小説著者はいまだに短編集に追いやられるか、99セント電子書籍の海の中に自分のタイトルを漂わせることに苛立ちを感じている。

 Little AとDay OneはほかのAmazon Publishingの出版レーベルに加わることになる。Montlakeはロマンス、Thomas & Mercerはミステリー、Encoreは再発売された絶版タイトル、Crossingは海外の翻訳作品、47 NorthはSF、ファンタジーとホラータイトルを揃える。

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