米国裁判所、Random HouseとPenguinの企業合併を承認

米国史上最大となる出版社の経営統合として注目されているRandom HouseとPenguinの企業合併。米国裁判所がこれを承認したことで、2013年後半までに合併が完了する運びとなりそうだ。

» 2013年03月12日 13時07分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 提案されていたBertelsmannとPearsonの出版部門の合併が米国司法省により承認された(BertelsmannはRandom Houseの親会社)。これは2013年後半までに合併を完了させようとする新会社Penguin Random Houseにとって非常に重要な一歩だ。

PenguinとRandom Houseが合併すると、西側世界のすべての本の出版量の25%を占めることになる。Bertelsmannのトーマス・レーブCEOはこの合併により「新たな電子出版モデル、新たな流通チャネル、製品、サービス、主要成長市場に全世界で投資することが可能になる」とメディアに向けて語った。

 提案されているディールの条件によると、Penguin Random Houseの53%をBertelsmannが、47%をPearsonが所有する。両企業はここ数年、どのような著者の本を出版してきただろうか。例えばE・L・ジェームズ氏、ジョン・グリシャム氏、パトリシア・コーンウェル氏、エリザベス・ギルバート氏などだ。

 米国司法省は承認プロセスを完了させるための最初の大きなステップになる。プロセスを承認する必要のある国は多く存在するが、ほとんどは自国での決定を行うに当たって米国の決定を考慮する。カナダ、英国、オーストラリア、ニュージーランド、インド、南アフリカが承認する必要のある主要国だ。規制が厳しくない中国、ラテンアメリカ、スペインでの承認は確実だとみられている。

 ディールが完了すれば、ほかの企業合併や、電子書籍を普及させるための新コンテンツ流通チャネルの流入が発生するかどうかを確認するのは非常に興味深いのではないか。

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