iTunes Storeからコンテンツを購入するには、事前に会員登録を行い、サインインしておく必要があります。新規会員登録は、どの電子書店でも必要な工程で、最初のハードルです。ただ、iPhoneやiPadの初期設定ではApple IDを作成/登録する手順がありますし、初期設定でスキップしてもApp Storeなどを利用する際には必ずサインインを求められるので、恐らくiPhoneやiPadのユーザーはほとんどがApple IDを登録済みでしょう。ここではiPod touchの工場出荷状態から、新規でApple IDを作成するプロセスを改めて確認してみます。すでにApple IDを作成済みのユーザーは、初期登録をした当時を思い出して懐かしんでみてください。不要な場合は少し先の、支払い方法についてからどうぞ。
初期設定が終わったら、次はiTunes Store/App Storeの設定です。App Storeからアプリをダウンロードしようとすると、自動的に設定のプロセスに入ります。[設定]の[iTunes Store/App Store]からであれば、Apple IDだけは入力済みになっているので少しラクができます。
今回、この記事のためにiPod touchを初期状態に戻し、Apple IDの新規作成を改めて行ってみたのですが、とにかく入力項目が多いことに驚きました。電子書籍を読むためだけに利用するとしても、請求先の住所や電話番号の登録が必要なのは少し煩わしさがあります(☆-0.5)。また、米WIREDの記者が個人アカウントをハッキングされた事件が、AppleCareへの電話が発端だったと報じられて以後、セキュリティに関する質問と回答を3つ入力しなければならなくなったのも、項目が多く感じられる原因でしょう。
iBookstoreで利用できる支払方法は、クレジットカード(AmericanExpress、Diners Club、Visa、MasterCard、JCB)、iTunes Card、iTunesギフトと複数用意されています。iTunes Cardは、Apple Store、家電量販店、パソコンショップ、コンビニ、ショッピングセンターなど、さまざまなところで販売されています。つまり、クレジットカードが持てない(例えば子ども)方でもあまり不自由なく利用できます(☆+0.5)。ただ、規約によって、利用できるのは13才以上と定められています。また、海外からの利用も禁じられています。
住所・決済情報などの設定がひと通り終わっていれば、[¥450]などの金額ボタンをタップしすると[ブックを購入]に変わるので再度タップし、Apple IDのパスワードを入力すれば購入・ダウンロードが完了します。購入完了メールなどはありません。パスワードは1度入力すると、15分間は保持されます。連続して購入する時以外は、実質毎回パスワードの入力が必要ということになります。Kindleストアの[1-Click]の簡便さに慣れていると、パスワードの入力が必要なのはセキュアですが面倒さを感じるかもしれません。
なお、[¥350]や[ブックを購入]ボタンは、購入済み書籍の場合は[ダウンロード][ダウンロード済み]ボタンに変わるので、見た目ですぐ判別がつきますし、もちろん同じ電子書籍を誤って二重で買ってしまうことはありません。
Kindleストアと同様に、シリーズものをまとめて買う方法がない(☆-0.5)のは不満なところです。例えば全30巻のコミックを買おうと思うと金額ボタンをタップして[ブックを購入]ボタンを再度タップし、ダウンロードが完了したらストアに戻り……という作業を30回繰り返す必要があります。これはかなり面倒です。続刊の多い日本のコミック文化のことを考えると、まとめ買い機能はぜひとも実装してほしいところです。
評点:☆2.5
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