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» 2013年01月21日 12時35分 UPDATE

あの日、どんな空だったか覚えていますか?

「空」を撮り続ける写真家菅原一剛さんの写真集『今日の空』を紹介。

[新刊JP]
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 「ファインアート」という言葉を知っているだろうか。

 広く芸術全般を指す言葉だが、狭義としては、いわゆる芸術概念の1つで、単純にいえば芸術的価値に重きをおいた芸術のことをいう。Wikipediaには「特に応用芸術、大衆芸術と区別して純粋芸術を意味する場合に使われる」(「ファインアート」のページ、2013年1月15日閲覧)と書かれている。

 そんなファインアート写真の第一人者である菅原一剛さんがこれまで10年以上にわたり、毎日撮影し続けてきたのは、世界中の「空」である。

fhfigsj075.jpg あの日、どんな空だったか覚えていますか?

 『今日の空』(ソフトバンククリエイティブ/刊)は、2002年1月1日から2011年12月31日までに菅原さんが撮影し続けた空の写真から、選りすぐったものを集めた一冊だ。

 この10年間、空の下で、いろいろなことが起きた。

 2002年6月30日には、日本と韓国共同開催となったサッカー・2002 FIFAワールドカップの決勝戦が行われた。決戦の地となった横浜国際総合競技場上空には雲がかかり、空はうす暗かった。それでもブラジルとドイツの熱戦に世界中が夢中になった。

 2006年3月3日は第1回 ワールド・ベースボール・クラシックが開幕した日だ。その日の東京・代沢の空は、太陽が雲に隠れて見えないが青空が広がっていた。

 2008年1月13日の埼玉・秩父には冬晴れが広がっていた。その日、遠い異国の地ニュージーランドでは、オーストラリア人2名がはじめてシーカヤックで全長1600キロのタスマン海を横断することに成功した。それもこの空の下の出来事だ。

 そして、2011年3月11日、東日本大震災が起きた日の東京・豊洲の空も掲載されている。撮影時間は14時58分なので、地震が起きてから12分後。空はいつもと変わらぬたたずまいを見せている。

 菅原さんのプロジェクトである「今日の空」は、書籍刊行に合わせて、iPhone/iPad向けアプリとしても発売されている(3月31日まで無料)。こちらは現在も毎日菅原さんが撮影している「今日の空」を閲覧できるほか、自分の撮影した写真をアップロードし、世界中の人とシェアできる。

 何が起ころうとも空は常にわたしたちの上に広がっている。そしてその空は世界中につながっている。そんなことに気づかされる。

 本書やアプリを通して、普段はあまりに気にかけない空を見上げるのが楽しくなるだろう。

(新刊JP編集部)

fhfigsl075-2.jpg 2011年3月11日の空(『今日の空』p249より)
fhfigsl075-3.jpg 2008年1月13日の空(『今日の空』p162-163より)
fhfigsl075-4.jpg 2006年3月3日の空(『今日の空』p116より)

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