こちらの作品は、漫画家の佐藤秀峰氏による電子書店「漫画 on Web」で無料配信されている。また、BookLive!でも無料配信、eBookJapanでは210円で販売されている。外部のPDFを読み込むことができるKinoppy、Kindle、iBooksおよび、ビューワ専用アプリであるi文庫HDとの比較を行った。特に、端末を横向きにした際の表示に着目してほしい。
BookLive!の場合。こちらはBookLive!で配信されている書籍。上部に漫画 on Webの名称とURLが表示されているのと、PDFより若干大きめな構図(上部と左右が切れている)になっている。
Kinoppyの場合。こちらは漫画 on Webで配信されているPDF。デフォルトでは常時右寄せの表示になるのは、PDFを読み込んだ場合でも同じ。
Kindleの場合。こちらは、漫画 on Webで配信されているPDF。
ebiReaderHDの場合。こちらは、eBookJapanで配信されている書籍。漫画 on WebのPDFより若干大きめな構図(上部と左右が切れている)になっている。
iBooksの場合。こちらは漫画 on Webで配信されているPDF。上部の通知領域は、常時表示されたままになっている。
i文庫HDの場合。こちらは漫画 on Webで配信されているPDF。左上にzoom表示が出ているが、これは自動で消える(敢えて表示されている状態のスクリーンショットを撮っている)。100倍まで拡大ができるが、ここでは4倍までに留めた。
BookLive!の場合。
Kinoppyの場合。
Kindleの場合。
ebiReaderHDの場合。
iBooksの場合。
i文庫HDの場合。
BookLive!の場合。
Kinoppyの場合。設定から、読み込んだPDFの綴じ方向を変更できるが、見開き位置がズレてしまった場合に修正する方法がない。
Kindleの場合。見開きなどは関係なく1ページだけ表示される。また、左綴じで固定になっており、右綴じの本を開く場合はページめくり方向が逆になってしまう。
ebiReaderHDの場合。
iBooksの場合。横向きで表示した場合、見開きなどは関係なく1ページだけ表示される。また、左綴じで固定になっており、右綴じの本を開く場合はページめくり方向が逆になってしまう。
i文庫HDの場合。右開き/左開きの変更はもちろん、見開き位置がズレている場合は調整もできる。非常に高機能なビューワだ。
最初にも述べた通り、コミックの場合は出版社が納品しているデータによって表示品質が大きく左右される。少し古い書籍の場合、印刷用データや元原稿が失われてしまったため、単行本からスキャンした画像が用いられる場合もあるという。
また、ファイルサイズを小さくするため圧縮率を高くする(低画質になる)場合もあるようだ。例えばKindleストアはコミックの場合、画像1枚当たり800Kバイトを上限として設定している。iPad miniの解像度であればさほど気にならないかもしれないが、iPad Retinaをはじめデバイスの高解像度化は今後ますます進む一方だ。リフロー形式(文章)の場合はさほど問題ないが、コミックの場合はデータが低画質だと高解像度のデバイスで見た場合に非常に寂しい状態になる。過去のデータ資産をどうするかは、今後の課題になるだろう。また逆に、「高画質版」というのは読者へ訴求できる差別化戦略とも言える。
フリーライター。ブログ「見て歩く者」で、小説・漫画・アニメ・ゲームなどの創作物語(特にSF)、ボカロ・東方、政治・法律・経済・国際関係などの時事問題、電子書籍・SNSなどのIT関連、天文・地球物理・ロボットなどの先端科学分野などの分野について執筆。ブクログのパブーで電子書籍『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を販売中。
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