これでもう迷わない、電子書店完全ガイド――eBookJapanあなたに合った電子書店を見つけよう(2/5 ページ)

» 2012年12月28日 08時00分 公開
[鷹野 凌,ITmedia]

読みたい本を簡単に探せるか?

 では次に、「読みたい本を簡単に探せるか?」をチェックします。eBookJapanで本を探す方法は、PC向け・スマートフォン向けのWebサイトです。順にチェックしていきます。

PC Webから探す場合

 まずPC Webからチェックします。読みたい本の書名が分かっている場合は、サイトの左カラム上部にある検索欄からキーワードを入力すればOKです。サジェスト機能にも対応(☆+0.5)しており、マウスオーバーでリコメンドまで表示されます。書名・著者・原作者・イラスト・キャラクター原案や、シリーズ・掲載誌・レーベル・発行元も検索対象になっており、作品解説を検索対象に含むかどうかを選択することもできます。

キーワード”小”と入力で検索候補一覧が表示
候補にマウスカーソルを重ねるとリコメンドが表示される

 キーワード検索結果の一覧は、作品別で表示されます。左カラムから[カテゴリ][出版社][シリーズ・雑誌][著者][ジャンル][対応デバイス][価格]といった条件を複数指定して追加で絞り込めます。また、検索結果一覧にも[立読]や[購入]ボタンが付いています。

キーワード”小学館”で検索した結果
左カラム[シリーズ・雑誌]から[少年サンデー]を選択

 キーワード検索結果の並び順はタイトル順がデフォルトになっており、シリーズものは1巻から順に表示されます。新着順、売れ筋順などの並び替えや、表示件数の変更、全巻セットだけの表示、簡易表示と詳細表示の切り替え、検索結果の全選択・全解除といった機能にも対応しています。

並び替え、表示件数の変更はプルダウンから。オプションから全巻セットだけを選択することも
詳細表示

 読みたい作品が決まっておらず「何か面白い本はないかな?」と探す場合は、上部にあるカテゴリタブや、左右カラムのジャンル、ランキング、特集などから絞り込んでいく形になります。カテゴリにはそれぞれトップページが用意され、電車の中吊り広告風の大きなバナーが表示されます。過去のバナーが[中吊りギャラリー]から見られるようになっているのはユニークです。

[青年マンガ]トップページ
[少年マンガ]トップページ

[少女マンガ]トップページ
[ハーレクイン]トップページ

[総合図書]トップページ
eBookJapanによるWebマガジン「KATANA」のページ

 なお、成人向け作品は[ダイナマイツ]というコーナーにまとめられており、ログインして 「成人向け作品の閲覧」の設定を「閲覧する」にすることで書影が表示されるようになります。

成人向け[ダイナマイツ]トップページ
未ログイン状態だと書影が表示されない

 こういった中吊り広告風の大きなバナーは、掲載誌別ページ、著者別ページ、作品別ページの一部にも用意されており、非常にインパクトがあります。作品名や書影がただ単に並んでいるだけではなく、随所でユーザーに強い印象を与えるための工夫を凝らしていると言えるでしょう。

「週刊少年マガジン」のトップ
「花とゆめコミックス」のトップ

「こちら葛飾区亀有公園前派出所」のトップ
「手塚治虫」のトップ

 掲載誌や著者・ジャンルなどで絞り込んでいった場合はキーワード検索の場合と異なり、検索結果は新着順がデフォルトで、タイトル別にまとめられて表示されます。作品別表示の切り替えも可能です。コミックだとシリーズになっていることが多いので、作品別・タイトル別の表示が任意で選択できるのはとても便利です。

「少年サンデー」のトップページ
新着順、タイトル別で表示される

 検索結果一覧から作品をクリックすると、作品詳細画面が表示されます。作品詳細画面から関連ジャンルや著者名・出版社などをクリックすると、それぞれの検索結果一覧表示になります。[後で]ボタンを利用するにはログインしておく必要がありますが、[購入]ボタン(カート)は未ログイン状態でも使用できます。また、[立読]をするには、ebi.BookReaderをインストールしておく必要があります。

作品詳細ページ(分割)
作品詳細の下部には続刊リストやリコメンドが表示される

[立読]をクリックすると、ebi.BookReaderがインストールされていない場合ダウンロード画面へ誘導される
ebi.BookReaderがインストールしてあると、[立ち読み版]ファイルのダウンロードになる

 SNSへの共有ボタンは、Twitter、Facebook、mixi、GREE、はてなブックマークに対応しています。TwitterとFacebookには公式アカウントがあり、積極的な情報発信を行なっています(☆+0.5)。特にTwitter上の公式アカウント(@eBookJapan)は一方的な情報発信だけではなく、ユーザーからの問い合わせにマメに返信をしたり、要望を受け付けてくれたりと、相当な頻度で双方向なやり取りをしており、好感が持てます。

公式Facebookページ
公式Twitterアカウント

スマートフォン向けサイトで探す場合

 続いて、スマートフォン向けサイトをチェックします。基本的にPC Webと同じ機能を備え、PC Webでは左右カラムにあったメニューが縦1列に並んでいます。中吊り広告風バナーは、全体のトップページだけになっています。

トップページ分割1/5
トップページ分割2/5
トップページ分割3/5

トップページ分割4/5
トップページ分割5/5
[マンガ]トップページ。PC Webとは異なり、中吊り風バナーはない

モバイルのキーワード検索もサジェスト機能に対応
キーワード検索結果一覧は、PC Webとは異なりタイトル別で表示される
絞り込み機能は検索結果一覧の下に表示される

タイトル別ページ
タイトル別ページの書籍リスト
作品別詳細ページ

 このほか、eBookJapanにはユーザーによる評価点やレビューが存在しません(☆-0.5)。TwitterなどのSNS共有ボタンから外部の投稿を検索することもできないので、購入前にほかの方の意見や感想を見た上で判断することが困難です。電子書店側からの情報発信は他と比べてもかなり高い水準なので、ユーザーをうまく巻き込むような方向での仕掛けや仕組みがあるとさらにいいのではないかと思います。

マイページに続刊のお知らせ

 また、他の電子書店ではあまり見られない特筆すべき点として、新着情報をRSSで配信していること、1カ月以内に配信予定の作品を事前告知していること、購入済み書籍の続刊お知らせ機能があること(☆+0.5)の3点が挙げられます。

 紙書籍の書店であれば近日発売予定の一覧表が貼りだされているのが一般的ですが、電子書店では今売られている書籍しか分からないところがほとんどです。新着一覧すら存在しない電子書店もあります。続刊お知らせ機能の対象が購入から6カ月以内に限定されるため、月刊誌のコミックがほぼ対象外になるのと、続刊お知らせの表示がマイページだけなのが惜しいところですが、便利なサービスです。ユーザーがタイトルや著者で任意に登録したものをメールなどで通知する機能が提供されるのにも期待したいところです。

評点:☆4.0

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