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» 2012年12月04日 15時45分 UPDATE

今、“バカ”になるビジネスが急成長?

“バカさ”を創り出せる力は仕事においても大切な要素かも。それを解説する一冊を紹介。

[新刊JP]
新刊JP

 Twitterで何が今、話題になっているのかを表示する「Twitterトレンド」を見ていると、よく上位に「くだらないけれど面白い」と思う情報やツイートのキーワードが上がってきます。

今、“バカ”になるビジネスが急成長? 今、“バカ”になるビジネスが急成長?

 大喜利のようなものから、ヘンテコな商品やネタに走ったWebサイトの紹介まで、その“バカ”の度合いはさまざまですが、やはり突き抜けたバカさは多くの人を楽しませ、話題を呼ぶ力があるのでしょう。

 もしかしたら、この“バカさ”を創り出せる力(ユーモアを生みだせる力)は仕事においても大切な要素になりつつあるのかもしれません。『バカが武器』(ジョーカー福留/著、扶桑社/刊)はいかに今の時代、“バカ”が仕事において強い武器になるのかを説明した一冊ですが、ここでは、“バカ”で成功した事例をご紹介します。


ユーモアで人を惹きつける

 “バカ”をうまくビジネスに取り入れた古典例として挙げられるのが、1967年設立の米国の航空会社・サウスウエスト航空です。「仕事を楽しもう」「ざっくばらんで行こう」「ありのままの自分で行こう」など普通とはちょっと違う理念を持ち、採用にもユーモアを重視している部分があるといいます。

 そのユーモアは、例えばこんな機内アナウンスとしてあらわれます。

 「皆さま、喫煙できる場所は翼の上だけでございます。そこで火をつけられれば喫煙可能でございます」

 よく日本でも、Twitterなどで電車のユーモアあふれる車内アナウンスが話題になりますが、こうした機内アナウンスも話題になりそうですね。実はこのユーモアにはお客を楽しませる以外に深い理由があります。それは“バカ”なネタを少し入れて、みんなが聞き流さないようにするということ。「機内は禁煙です」だけでは聞き流されてしまうかもしれない。だから、こうした形で客にインパクトを与えようとしているのです。

“バカ”な分野でナンバー1になる

 誰かと同じことをしても、先駆者たちに勝つことはなかなかできませんし、中途半端にいろいろなことを知っていても、その道のナンバー1になることはできません。やはり、人はナンバー1の言葉を聞きたがるもの。

 ならば、あまり注目されない分野で誰にも負けない専門的な知識を身につけてみるのもいいでしょう。著者のジョーカー福留さんは「コンビニアイス評論家」を名乗っていますが、これもその戦略の一つ。「グルメ評論家」「スイーツ評論家」では扱う食べ物が幅広すぎるため、細分化をして「コンビニアイス」を見つけたそうです。

 また、ほかにも離婚プランナーの寺井広樹さんは、ペンなどの「試し書き」収集家としても活動しています。世界各地から「試し書き」された紙を2000枚以上収集しており、イベントも開催しているそう。「そもそもそんな専門家が必要なのか」という声もあがりそうですが、バカなことに特化して活動を続けると、多くの人が自然と協力してくれるようになるそうです。

「変なもの」はコミュニケーションツールにもなる

 福留さんがイベント「デザインフェスタ」で見つけた、カタナ型の傘“かさな”。ダジャレ……ですね。さて、この傘、柄の部分が刀の柄になっており、かなり手の込んだつくりとなっています。そして実際に“かさな”を持って構えてみる。そんなふうにしているうちに、この傘が欲しくなる。

 こうしたもの、普通なら買って観賞用にするなど、使う機会はあまり多くないと思いますが、福留さんはこの傘を実際に使っています。すると、周囲から注目を浴び、この傘がきっかけとなって会話が広がることもあるとか。つまり、“バカ”は一つのコミュニケーションツールにもなりえるのです。

 このように“バカ”をうまく使うことで、例えば自社の商品や、自分自身のブランディングにもつながることが分かります。商品のPRのためにWebサイトを制作しても、その費用はなかなかのもの。そして、もし作ってもソーシャルで話題にならなければ意味はありません。ソーシャルではユーザーが「これはバカ過ぎて面白い、誰かに教えたい」と思うものが拡散されていきます。

 ただ、どんな“バカ”でもいいというわけではなく、ツボを外したり、やみくもにやっていては、成功率は低くなるだけ。また、批判が多数寄せられることは覚悟しておいた方がいいでしょうし、失敗すれば炎上してしまうこともあるでしょう。

 本書にはバカになってビジネスで成功するための法則やコツ、「バカ」を下敷きにユニークな発想でネットをにぎわせてきた4賢人へのインタビューも掲載されています。PRやブランディングはもちろんのこと、仕事にちょっとしたユーモアを取り入れたいと思っている人にとってもヒントが満載です。

(新刊JP編集部)

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