BLファンの“目覚めた時期”や好みは? パピレスが調査

「電子貸本 Renta!」や「upppi」を展開するパピレスが、BL作品の読者に対してアンケートを実施。BLに目覚めた時期やその理由、好みの属性などを尋ねている。

» 2012年11月30日 17時20分 公開
[ITmedia]

 パピレスは11月30日、電子書籍サービス「電子貸本 Renta!」のサイト上で行った「ボーイズラブに関するアンケート調査」の結果を発表した。サイトを訪れたBL(ボーイズラブ)漫画/小説読者を対象に、11月13〜19日に実施したもので、有効回答数は878件。

 男性同士の恋愛を描くBL作品は女性を中心に多くのファンがおり、電子書籍市場でも人気ジャンルの1つとなっている。同社は今回、電子貸本 Renta!のサービス向上および電子書籍投稿サービス「upppi」の利用者への情報提供を目的に、アンケートを実施した。

 BL作品に「目覚めた年齢」を尋ねたところ、「10代前半」が22%、「10代後半」が25%と、10代が約半数を占める結果となった。このほか「20代前半」は12%、「20代後半」は9%、そして「30歳以上」は30%と、三十路を超えてからBL作品を体験した読者も多かった。また、「10歳未満」という読者も2%存在した。

photo 「目覚めた年齢」と「目覚めた理由」について

 BLに「目覚めた理由」については、「BL系の作品を知らずに読んだ」という読者が50%以上と頭ひとつ抜けて多い結果になった。この結果から、「知らずにうっかりBLを読んでしまう」ことでBLにハマるケースが多いと同社は推測している。このほかの理由としては、「友だちの影響」「一般漫画やアニメ(妄想、二次創作等)」を挙げる読者が多かった。

 読者が好む作品の“属性”(ジャンルや設定)についても調査した。代表的な36属性を同社がピックアップし、複数選択可で尋ねたところ、最も人気だったのは「サラリーマンモノ」だった。2位以下は順に「幼馴染モノ」「学園モノ」「年下攻め」「『オレ様』なキャラ」が続いた。一方で、選択肢のうち極端に不人気なものはなく、幅広い属性がBLファンに受け入れられていることが分かったという。

photo BLファンと創作活動・創作意欲に関して

 創作意欲のあるBLファンも多く見受けられた。「BL漫画やBL小説を制作した経験はありますか?」という質問に対して、25%の読者が「制作したことがある」と答えた。また、「書(描)いた事は無いが、今後チャレンジしてみたい」「書(描)いてみたいと思うが、難しそう」と答えた読者を合わせ、約半数の読者が創作活動への関心を示す結果となった。

 このほか本調査では、自由記入欄にはBLへの熱い思いを書きつづる回答者が多かったという。寄せられた声の中ではBL作品の良さについて「男性を好きになってしまう心の葛藤」「恋を妨げる障壁を2人で乗り越える姿と、心の成長」「カタルシスとしてのハッピーエンド」を挙げるケースが多かったという。性別にとらわれない「純粋な愛の物語」が描かれていることが、人気の理由だとパピレスは指摘している。

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