端末へダウンロードした電子書籍にはDRMが掛かっていますので、バックアップコピーや移動はできません。ただ、購入した作品には基本的に有効期限は無いので、購入履歴から何度でもダウンロードできます(☆+0.5)。端末の故障によるファイル紛失などを心配しなくてもいいというのは、素晴らしいことだと思います。ただし、コンテンツを提供している出版社の意向により、ネット書庫から再ダウンロードできなくなる場合はあるようです。
また、他の電子書店との本棚連携を推進しようと動いていることは、将来に対する不安を軽減させられます。角川グループ内では「電撃モバイルNEO」との連携は既にスタートしており、「MFラノベ☆コミック」との連携は今年中という発表がありました。他社では「BookLive!」との連携が来年初旬、「LISMO Book Store」との連携が今年度中という発表がありました。もちろんすべてが予定通りいくとは限りませんが、ほかの電子書店で買ったコンテンツがこちらでも読めるという、ユーザーが期待する環境が早期に実現されること期待しましょう。
評点:☆3.5
角川レーベル以外のコンテンツ配信が始まったばかりなので、「総合書店」として捉えるならラインアップ的には厳しい点数を付けざるを得ない状態です。ただ、「角川レーベルを中心としたライトノベル・コミックの専門書店」として考えれば、非常に魅力的な電子書店だといえます。
ただ、アニメ化などメディアミックス展開が盛り上がっているタイミングで、電子書籍が用意されていない場合があってガッカリさせられるところも。同じ角川グループでも、電子書籍に積極的なレーベルとそうでないレーベルがあるようです。「メディアミックス」ですから、どのレーベルも、紙も電子も同じように力を入れて欲しいところです。
フリーライター。ブログ「見て歩く者」で、小説・漫画・アニメ・ゲームなどの創作物語(特にSF)、ボカロ・東方、政治・法律・経済・国際関係などの時事問題、電子書籍・SNSなどのIT関連、天文・地球物理・ロボットなどの先端科学分野などの分野について執筆。ブクログのパブーで電子書籍『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を販売中。
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