ハリー・ポッターの日本語版電子書籍、Pottermoreでこの夏に発売決定

ハリー・ポッターの日本語版電子書籍がこの夏から発売されることが発表された。静山社から刊行されているものから一部挿絵を抜いてPottermoreからEPUB3フォーマットで販売する。

» 2012年07月04日 17時00分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 ハリー・ポッターの日本語版電子書籍がこの夏から発売されることが作者のJ.K.ローリング氏自身が運営するWebサイト「Pottermore」で発表された。

 ハリー・ポッターは全7巻で4億5000万部を超える累計販売部数を誇る世界的・歴史的なベストセラー。2014年には大阪にハリー・ポッターアトラクションパークもオープン予定。

 その電子版はPottermoreで独占的に販売されており、英語版のほか、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語版などが提供されている。そしてここに日本語版も加わることになった。正確にはPottermore内で電子書籍を販売する「Pottermoreショップ」を日本語にローカライズし、そのオープンと同時に日本語版電子書籍の販売を行う。

 ファイルフォーマットはEPUB3で、DRMは、Pottermoreで採用している電子透かしを用いたいわゆる“緩いDRM”を日本でも採用する。Pottermoreはソニーと緊密なパートナーシップを築いているが、ソニーの電子書籍リーダー「Reader」でなければ読めない、といった縛りもなく、EPUB3をサポートしたリーダー端末やビューワアプリであれば読めるようだ。価格は後日発表予定で、Pottermoreでの決済はクレジットカードが必要。

 ただし、速報でお伝えした「新訳」での提供は見送られた。日本語版電子書籍は静山社から刊行されているものから一部挿絵を抜いたもの。現時点で、静山社のサイトではこの件に関して特にアナウンスはない。

 Pottermoreはハリー・ポッターシリーズの電子書籍版を販売するだけでなく、ハリー・ポッターシリーズで描かれた世界を無料で楽しむことができる「Pottermoreエクスペリエンス」も用意されている。ローリング氏が新たに書き下ろした物語も紹介されるほか、ハリー・ポッターファン同士で交流・情報交換できる場としてこちらも近日中に日本語にローカライズしたものをオープン予定としている。

2011年6月にロンドンでローリング自身がPottermoreを発表したプレスイベントから(撮影:ジェームズ・オー・ジェンキンズ)

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