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» 2012年06月25日 10時00分 UPDATE

米国人読者の64%は図書館の電子書籍貸出を知らない

米国では電子書籍の貸し出しが受けられる図書館が増えているが、それはほとんどの消費者にはまだ認知されていないようだ。

[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 デジタルデバイスを利用しての読書は一般的消費者にとってかなり人気があるということが分かっている。Amazon、Barnes & Noble、Koboの電子書籍リーダーはより大きな可能性を獲得しつつあり、電子書籍はハードカバー書籍よりも売れている。

 しかし、米非営利調査機関Pew Research Centerが行ったアンケートによると、ほとんどの消費者は図書館から無料で電子書籍を借りられることにまったく気づいていないようだ。

 米国人読者の62%以上は地元図書館が貸出用電子書籍を蔵書しているかについて知らず、昨年は電子書籍を利用する16歳以上の米国人のうち、図書館から電子書籍を借りたことあるのはわずか12%だった。図書館の電子書籍の蔵書状況に関する設問に対して、回答者の66%は少なくとも『良い』とする一方で、4%は『不足』としている。調査には2986人が回答しており、数字は多くを明らかにしている。

 Overdriveと3Mは北米で図書館の電子書籍貸出ソフトをリードする主要2社だ。多くの電子書籍リーダーは図書館から書籍を借りるための機能をビルドインで備えておらず、かつ、実際の手続きも煩雑だ。Androidタブレットだとその手続きを簡便化するようデザインされた公式アプリが存在するので多少利用しやすくなっている。アンケート回答者の18%が利用する電子書籍リーダーやソフトでは書籍を借りることすらできない。

 多くの図書館は電子書籍貸出についての広報を行なっておらず、宣伝キャンペーンを行うための予算も不足している。米国の小さな町の図書館が電子書籍貸出をはじめたという臨時プレスリリースを目にするのがせいぜいで、それ以上ではない。Overdriveは新たな契約についてブログで発表しているが、3Mは契約状況について奇妙にも沈黙を保っている。電子書籍貸出が注目を浴びていないのはユーザーがいまだに書籍購入を選択するからであり、図書館を利用する電子書籍利用者の55%は電子書籍購入を選択し、一方46%は印刷書籍購入を選択するという。

 多くの人が図書館の電子書籍貸出について知らないのは不思議ではない。その関係者のすべてが特に真剣に広告活動を行なっているわけではなく、Overdriveはこれまで関心を引くために啓もう目的の全国版コマーシャルを打ったことはない。

 図書館での電子書籍貸出により関心を持ってもらうためには2つのことが必要だ。

 まず、Overdriveと3Mは自社システムへの関心を高めるためテレビで一連のコマーシャルを打ったり、屋外広告を設置したりする必要がある。いずれにしても、YouTubeに広告用動画をアップしたり、ブログ記事の投稿以上のことを行う必要がある。アンケート回答者の64%は電子書籍貸出について知らないので、Overdriveと3Mの広報活動は十分ではないのだ。

 次に、より多くの電子書籍リーダーメーカーは電子書籍を借りるプロセスを迅速化、簡便化するためソニー「PRS-T1」のアプローチを採用する必要がある。PRS-T1は電子書籍を借りるプロセスをシンプルかつエレガントにするOverdriveのアプリをビルトインしている。難しいとは思うが、Overdriveと3Mは大手電子書籍リーダーメーカーに積極的にアプローチし、次世代デバイスへの、あるいはファームアップデートでのソフト組み込みを図る必要がある。

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