著者が売り上げの最大70%を得られるとされるAmazonのサービスだが、配信コストは著者の負担となり実質的なロイヤルティーは51%程度となってしまったとある個人作家は嘆く。
スイス在住の個人作家が、電子書籍を個人出版した場合の収益率はAmazonがもっとも低いことを発見し、自身のブログ上で告発している。
個人作家のアンドリュー・ハイド氏は、電子書籍ブームを受け、先週に旅行ガイド作品「This Book is About Travel」をAmazon、Barnes & Noble、Appleなど大手販売ストアで発売。当初の予想どおり、Amazon Kindleユーザーによる購入が圧倒的なシェアを占め、とても喜んでいたところ、1冊あたりのロイヤリティ収入はAmazonが一番低いことを発見。
Amazon Kindle Direct Publishing(Amazon KDP)では幾つかの条件(例えば販売価格の上限が9.99ドルなど)を満たすことで著者が70%のロイヤルティーを得られるオプションが用意されているが、Wi-Fi/パケット通信費は作家負担の配信コストになるため、結果として実質的なロイヤルティーは51%程度となってしまったという。
ハイド氏は、やはり電子書籍は直販が一番効率がいいとし、Kindle上ではできるだけ自身の作品を購入しないよう読者たちにお願いをしている。
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