Amazon、特許をめぐり再び攻撃される

広告付きKindleのスクリーンセーバー技術は特許侵害であるとAmazonを告訴したAcacia。その目的は和解金のようだが、Amazonはこれにどう立ち向かうのか。

» 2012年03月06日 14時00分 公開
[Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog]
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 最大のオンライン書籍小売業者であり、小売および出版業界の台風の目でもあるAmazonが新たな称号――「金の成る木」――を獲得した。電子書籍リーダー端末「Kindle」のメーカーである同社は、広告付きKindleのスクリーンセーバー技術を保有すると主張する企業から特許侵害で告訴されている。


 paidContent.org向けに執筆されたジェフ・ロバーツ氏の記事によると、幾つかの情報筋が「特許の巨人」(法廷で巧みに利用するために特許を買い集める集団や個人)と称するAcacia Research Groupは昨年暮れ、広告機能付きスクリーンセーバーの特許をNetwork Presentation Solutionsに譲渡した。この特許は1995年に初めて公表されて以来、保有者が4回変わっており、Acaciaは2011年11月にこれを購入し、翌月にNPSに譲渡している。

 しかし、AcaciaのWebサイトを確認すると、同社が何を行なっているか正確に分かる。Acaciaは年初のたった2カ月で4件の特許を購入しただけでなく、ほかの企業と少なくとも5件の特許侵害訴訟で和解に至っている。これはAmazonにとって何を意味するのか。

 Acaciaは損害賠償だけでなくAcaciaが特許を保有しているスクリーンセーバー技術を利用するすべてのKindleの破棄を要求している。この2つ目の要求から推測すると、Acaciaはデバイスが利用されていないときに広告付きスクリーンセーバーを表示するすべての電子書籍リーダーデバイスをAmazonがリコールし、それらのデバイスを特許に抵触しない新たなデバイスに交換するよう求めているようだ。

 AcaciaのWebサイト上の情報は同社の実際の意図を物語っている。Acaciaが実際に広告付きKindleデバイスをマーケットから追放したがっているとは信じがたく、顧客がKindleを利用しつづけることができるようにAmazonが巨額の和解金を支払うよう要求しているというのが真相のようだ。

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