2011年も残すところあと数日。ということで、2011年にeBook USERで最も読まれた記事のTop10をお届けします。えっ? この記事が……。
2011年も残すところあと数日。ということで、2011年にeBook USERで最も読まれた記事のTop10をお届けします(集計期間:1月1日〜12月28日)。月ごとの人気トピックと併せて今年を振り返ってみてください。
堂々の1位に輝いたのは、「『講談社以外は自由に使ってくれていいです』と佐藤秀峰氏、ニコニコ生放送で」。eBook USERでも年間ランキングを算出するまでまったく予想しなかったこの結果に驚きを隠せません。
この記事では、佐藤さん原作の医療漫画「ブラックジャックによろしく」をZIPファイルで配布するに当たっての利用規約を考えるニコニコ生放送で、佐藤さんが「講談社以外は自由に使ってくれていい」と発言したことが話題になったものです。「ブラックジャックによろしく」の二次利用について問題が生じたこともあり、佐藤さんは講談社に強い不信感を持つことがこの発言の背景にあります。
佐藤さんといえば、最近では自炊代行について、「スキャンされない唯一の方法は、本を販売しないこと」と、作家や出版社が自分の権利ばかりを主張することに強い不快感をブログで表明。そこに岩崎夏海氏が「本質的な解決にはなっていない」としながら持論を展開、やれやれといった様子でそれに対応していることも話題となっています。
そのほか、竹熊健太郎氏と赤松健氏の徹底討論シリーズは、各回が相当の注目を集め順当にランクインしました。「業界はこのまま行けば数年で崩壊する」――週刊連載を抱える現役漫画家である赤松健氏と、「サルまん」などで知られる編集家の竹熊健太郎氏が電子出版時代における業界の変動をそれぞれの視点で語り明かした長編です。今読み返しても示唆に富む部分は多いように思います。「5年後にまた会いましょう」と別れた両氏ですが、果たして5年後の漫画業界はどうなっているのでしょうか。
最後に特筆しておくべきは、「東野圭吾さんら作家7名がスキャン代行業者2社を提訴――その意図」です。つい先日のことなので記憶にも新しいところですが、それが実質8日間で年間トップ10にランキングしたことから、その注目度は相当に高いといってよいでしょう。業界としての健全性、将来性などが問われる意義深い出来事です。
続いては、月ごとの記事ランキングです。幾つかの記事は年間ランキングにも登場していますが、こちらはむしろトピックの瞬間風速を測るものとして考えるとよいのではないでしょうか。Androidタブレットの台頭、GALAPAGOS、Amazon、楽天など、今年の電子書籍市場をさまざまな形で彩ったプレーヤーが並んでいます。なお、ここでは編集記事のみのランキングとするため除外しましたが、7月、8月に最も読まれたのはPR記事だったことも併せてお知らせしておきます。
来年も、eBook USERでは続々と新しい企画で“電子書籍の今”をお伝えしていきます。応援よろしくお願いします。
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