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» 2011年10月14日 14時30分 UPDATE

Bookstream、電子教科書をより多くの学生に

電子教科書がなかなか普及しない中、Bookstreamのようなサービスによって学校側が望むよりずっと早くコンテンツの電子化が起こるのかもしれない。

[Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog]
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 米国内では電子教科書が一般的になりつつあるのに、米国でもほかの先進工業国でも、学問分野において電子書籍の恩恵をまだ受けていないところがある。教科書の出版社ですらコスト削減の手段として電子的教育コンテンツを支持していることを考えるとこれは普通ではない。しかしBookstreamの登場で、学校は特別教育を受けている学生向けに電子書籍を導入できるようになり、学校経営のコスト削減にも寄与する効率的なツールを手に入れた。

 「Bookstreamは3年ほど前に創業しました」とDon Johnston Companyの社長であり創業者の息子のベン・ジョンストン氏はGoodEReader.comのインタビューに答える。「創業したのはわたしが学生のころ。授業の初日は教科書を配布するのに費やされていたことが理解できなかったためです。教科書のカバーを守るために買い物袋で教科書を包装するのに丸一日掛けていました。その後、出版社は教科書を保護するためのブックカバーも提供するようになりましたが、25年後の今も状況は変わりません。今や、ほとんどの学生は自分のPCとスマートフォンを所有していますが、われわれはいまだに同じような教科書を使っています。しかし、学習障害を持つ学生や視覚障害者は、字が小さすぎたりページ上の言葉が読めなかったりして、コンテンツを読むのに非常に苦労しています。この部分は教育現場においていまだに改善されていないのです」。

 Bookstreamでは、既存の教科書出版社が提供しているEPUBまたはDaisy形式の電子教科書を教師がシステムにアップロードすることで、学校のPCなどから閲覧できる環境を現実的なコストで実現している。学生はこのシステムに自宅からでもログインでき、課題のコンテンツを読んだりできる。一方、教師はどの学生がログインしたか、そして何ページ読んだかを確認できる。さまざまな出版社がカリキュラムを通じてさまざまな教科書を提供していたとしても、すべての資料は1カ所のクラウドベースのライブラリで利用可能となる。読み上げ機能も備えており、特別教育が必要な学生だけでなく、移民やESL学習者などへも有用なサービスとなっている。

 「われわれが学校でBookstreamをテストしたとき、IT技術者とカリキュラム作成者が現場で協力しました。われわれはまず特別教育が必要な学生に焦点を当てましたが、ほかの学生にも有用です。経済的に豊かな学生が持つデバイスを活用しようとする学校もあります。学生がすでに自分のデバイスを所有しているのなら、それを学校で利用しない理由はありません。Bookstreamのコンテンツは学校にあるPCからだけでなく、自分のデバイスからもアクセスできます」とジョンストン氏は続ける。

 Bookstreamは特別なソフトウェアを必要としないので、教師がアカウントを作成して、教科書をアップロードするのに掛かる時間は30分ほどと短時間だ。一方、費用面――学校の初期登録費のおよそ1800ドルに加え、それより少額の年会費――で、学校がBookstreamを導入する余裕があるのかと思う人もいるかもしれないが、この手のシステムは一般的には数十万ドル掛かることを付け加えておけば十分だろう。

 Bookstreamは、学生のニーズをよくとらえている。コンテンツの電子化は学校側が望むよりずっと早く起こるかもしれない。

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