もちろん、本機は普通のAndroidタブレットとして“も”使える。起動中のタスク切り替えや、ホーム画面のカスタマイズ、アプリケーション一覧の表示といった基本的な操作、GALAPAGOS App for TabletによるeBook(特にコミック)の閲覧操作はとても快適で、指が空滑りしたり、動きがぎこちなくなるといったこともほとんどない。
このストレスをほとんど感じない操作性は、Android 3.2と比較的高速なデュアルコアCPUによるところが大きいだろう。さらにその恩恵をはっきりと実感できるのが、高画質なグラフィックを採用したゲームだ。
本機には「TegraZone Games」という、Tegra 2に最適化したゲームの紹介アプリケーションがプリインストールされている。そのグラフィック性能を証明するかのごとく、家庭用ゲーム機に匹敵する美しいグラフィックにて、グリグリ快適にゲームが楽しめる。Micro HDMI端子経由で家庭の大型テレビへ画面を出力して楽しむことも可能だ。
ベンチマークアプリケーション「Quadrant Standard Edition」によるベンチマークテストの結果は2004だった。こちらは2011年10月現在、かなり高いスコアだ。参考だが、同じTegra 2プラットフォームを採用し、Android 3.1を搭載する10.1型タブレット「ICONIA TAB A500」で1809、スマートフォン「Galaxy S」(Android2.2)比で2倍以上という値だ。
なお、本機はMicro HDMI出力端子も備えている。HDMIケーブルを接続し、家庭のテレビなどへ画面を簡単に出力できる(ミラーリング表示)。実際に52V型のテレビと接続し、YouTubeのHD映像を再生してみたが……なるほどなかなか迫力があり、この使い方も想像以上に楽しめる。動画をテレビに出力するためのSTB的な使い方もできそうだ。
では、こうしたさまざまな用途に耐えうるバッテリーを搭載しているか。今回は「Battery Benchmark」(Georges DICK)というバッテリー動作時間測定のためのアプリケーションを用い、バッテリーが50%になるまでの時間を計測したところ、約3時間10分という結果になった。この場合は単純計算で6時間20分持つことになる。
続いて「急速放電」(TAKETAKE)アプリで、CPU高負荷、画面高輝度、GPS受信の3つをオンにして、バッテリーがなくなるまで時間も計測する。こちらは、何度か充電を促す警告が表示されたあと、3時間11分で電源オフとなった。
ちなみに、バッテリー動作時間のカタログ値は、静止画表示時で約7.5時間、動画再生時で約6時間(設定は、画面の明るさ:最小、ミュート:オン、無線LAN:オフ、Bluetooth:オフ、GPS:オフ)だ。対して高い負荷をかけ続けて3時間強、ガンガン使ってもこのくらいは持つという指針になるだろう。
ついでに、バッテリー残量ゼロから付属ACアダプタで満充電されるまでの時間も計測する。カタログ値は約2.5時間だが、こちらは2時間強でフル充電となった。動作電圧が高いためか、スマートフォンやポータブル無線LANルータなどと異なり、手軽なUSB充電に対応しない(加えて、USB出力型のポータブルバッテリーなども使えない)のは残念だが、このあたりは仕方ないとしよう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.