Plastic Logicの電子書籍リーダー、価格が上がる

革新的な電子書籍リーダーとして話題を集めながらもなかなか運に恵まれなかったPlastic Logicだが、ロシア企業からの資金調達に成功し、ようやく製品が日の目を見ようとしている。

» 2011年09月13日 15時21分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 Plastic Logicの電子書籍リーダーは長年開発中だったが、いよいよ11月に日の目を見ることになりそうだ。もともとの価格は12000ルーブル(約3万円)の予定だったが、それが劇的に上がって25000ルーブル(約6万3700円)となった。

 この価格はロシアで発売しようとするデバイスとしてはかなり高いように思えるかもしれないが、ディスプレイはドイツのドレスデンで、残りのユニットはカリフォルニアで製造されていることに留意してほしい。Plastic Logicが工場をロシアのゼレノグラードに開設すれば、輸入コストが下がるので価格は劇的に下がるはずだ。

 Plastic Logicはもともと米国と英国で電子書籍リーダーを発売する予定だった。しかし、同社はマス向けの革新的な電子書籍リーダーを発売するのに十分な資金を有していなかった。Skiffのように同様の製品を製造していたメーカーがNewscorpに買収された一方、Plastic Logicは低迷し注目されなくなっていた。しかし、同社はRussian Nanotechnology Corporationによる7億ドルの投資によって息を吹き返し、ロシアで製品を製造するべく動き始めている。

 Plastic LogicのQueが発表された2008年以来、同社は逆境を乗り越え、その合間に市場は劇的に変化したが、教育市場で同社が競争する余地はまだありそうだ。

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