Amazonタブレット、価格は249ドルと予測される

Amazonがリリースするとみられるタブレットの価格は製造原価を割るだろうと主張するアナリストの言い分は真実味がある。果たして実際の価格は。

» 2011年08月19日 14時00分 公開
[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
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 技術アナリストのティム・バジャーリン氏は、Amazonがまもなく発売するタブレットを製造原価以下で販売するだろうと主張している。同社は競合より安く端末を販売し、長期的な売り上げを得るというビジネスプラクティスに固執するつもりのようだ。

 バジャーリン氏は先週のPC WORLDの記事で、Amazonがタブレットを開発・製造するコストは同社がそれを販売する価格を上回るだろうと述べた。同社はハードウェアで損失を被るが、サービスで売り上げの埋め合わせをするという。「わたしの予測によると、Amazonは51ドルの損失を6カ月以内に埋め合わせ、デバイスの会計期間の最後の18カ月間で10%から30%の利益を得るだろう」とバジャーリン氏は書いている。

 競合を一掃するために、一時的な損失を長期的な財務上の利益で埋め合わせるというやり方は同社の当初からの規則になっている。電子書籍ビジネスでもこれが実践され、結果的にマーケットを支配している。しかし、このことは多くの出版社がエージェンシーモデルを採用することを促した。エージェンシーモデルによりAmazonは自社で値付けすることはできず、出版社が値付けすることとなった。これはより競争を促し、より多くのストアが競合を利することを可能にするという精神で行われた。多くのタブレットメーカーは独自のコンテンツ供給チャネルを所有していないため、ハードウェアでの損失を被るという苦境に陥ることになる。

 コンテンツについていえば、Amazonは多くの新プロジェクトにリソースを割いており、同社が開発中の新たなタブレットにもそれらが紛れ込んでくるだろう。例えばCloud Music Locker、Android App Store、Textbook Rental System、Cloud Reader、Music Store、Audio books、そして巨大なKindle eBook Libraryなどである。ユーザーは友人と書籍の貸し借りができ、ユーザーがシステム内で行うことすべてに対して強いソーシャルメディアの要素を持っていることは言うまでもない。同社は他社のはるかに先を行っており、タブレットにコンテンツ流通システム全般を統合する準備を整えている。

 タブレットの領域は競争が激しく、現在はAppleのiPadに支配されている。多くの企業はただ、売り上げの埋め合わせをするために自社のデバイスの価格を大幅に値下げしている。

 間もなく発売されるであろうAmazonのタブレットは、市場で成功し競争力を保つために、Barnes & NobleのNOOK Colorよりも安価でなければならないだろう。

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