米O'Reilly、執筆途中の書籍を電子書籍形式で逐次販売する実験を開始完成が近づくにつれ値上げ

米O'Reilly Mediaは、完成したパートから電子書籍版として刊行しし、全体の完成に近づくにつれ価格を上げていく“金融デリバティブ”的な価格決定モデルを試行している。

» 2011年07月28日 12時23分 公開
[hon.jp]
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 米IT関連書出版の米O'Reilly Mediaが書籍の完成したところから電子書籍として逐次販売するという、新しい販売モデルの実験を開始した。


 この本は「Every Book Is a Startup」という出版ビジネス実務書。完成したパートから電子書籍版として刊行していき、当初の価格は4.99ドル(約390円)。以後、完成に近づくにつれ価格を上げていくが、初回購入者は以後のアップデートはすべて無料で入手できるので、ある種“金融デリバティブ”的な価格決定モデルともいえる。最終的に完成した紙書籍版は24.99ドル(約2000円)になる予定。

 同書の紹介ページでは、「早く刊行、頻繁に刊行」といった手法を自社自身で実践すると説明して、読者からの意見を募って反映していくとしている。

 なお、日本では講談社からリリースされた吉本佳生氏のiOS向け電子書籍アプリ「マクドナルドはなぜケータイで安売りを始めたのか?【リッチ版】」が同様の施策を取り入れている

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