無料で使えるEPUB 3作成ソフト/サービスガイドEPUB 3が手軽に作れる

縦書き、ルビなど日本語組版に対応した「EPUB 3」のファイルを作成できるソフトおよびサービスを紹介しよう。

» 2011年07月25日 12時00分 公開
[山口真弘,ITmedia]
※本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

 日本語組版に対応したEPUBの最新バージョン「EPUB 3」の提案仕様(Proposed Specification)が5月23日に公開された。従来のEPUB 2と異なり、縦書きやルビをはじめとした日本語組版に関する多彩な機能が盛り込まれているほか、ライセンスフリーで利用できることから、業界の期待は大きい。

 こうした動きを受けて、各種データをEPUB 3に変換するためのプラットフォームも、商用・個人利用を問わず急速に整備が進むものと思われる。ここでは現時点でEPUB 3データの出力に対応していると表明している無料ソフトおよびサービスについて、リンク集という形で公開する。

 なお、本リンク集はソフトやサービスの拡充に合わせ、定期的に情報の追加を行っていく予定だ。EPUB 3に対応した無料サービスもしくはソフトをご存じの方は、自薦他薦を問わず、はてなブックマークやTwitter(筆者のアカウントは@kizuki_jpn)、eBook USERのFacebookページなどから教えてほしい。

FUSEe β

 フューズネットワーク社製の電子書籍オーサリングソフト。FUSEeは「フュージー」と読む。Windows用。EPUB 3のオーサリング機能を搭載した機能限定開発版という位置づけで、無償でダウンロードできる。新規作成、既存EPUBデータの読み込みのほか、Wordやテキストデータの読み込みにも対応。

FUSEe β。描画エンジンにはWebKit Nightly Buildsを採用
ツリーからファイルを選び、コード編集画面とビューア画面をタブで切り替えながら作業を行う。作業中のファイルは独自のプロジェクト形式で保存する
既存のEPUBファイルを読み込もうとすると、FUSEeの標準構成に変換するか否かを尋ねられる。このほかWordやテキストデータの読み込みも可能

epubpack

 イーストが運営するEPUBファイル生成サービス。HTMLやCSS、画像ファイルをアップロードしたのち、タイトル、著者名、綴じ方向などを選択することでEPUB 3ファイルが生成される。利用するのにユーザー登録は必要ないが、作成したファイルはサイト上で公開されるため、非公開のデータを作成するのには向かない。

epubpack。作成したファイルはサイト上で公開される
HTMLやCSS、画像ファイルをドラッグ&ドロップして追加する
EPUBのバージョン、言語、綴じ方向を選択して生成する

MyBooks.jp

 欧文印刷とイーストが運営する、ブログのデータから本を作れるサービス。もともとは印刷・製本を前提としたサービスだが、EPUB 3への変換出力にも対応しており、オンラインエディタで本を編集したあとEPUBデータを生成してダウンロードすることができる。

MyBooks.jp。利用にはユーザー登録が必要
Movable Type形式のブログデータを読み込んでいったんPDFとして本の形を整え、そこからさらにEPUBに変換するという流れ
作成した本から「パブリッシュ」を行うことでEPUBデータをダウンロードできる
最終更新:2011年7月25日

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.