レビュー
» 2011年06月30日 14時25分 UPDATE

広告付きKindleのレビュー

Amazon.comがデバイスを安く購入してもらうために広告を付加した第3世代版Kindleをリリースした。多くの人々は同社が採用した新しい広告手法を不安に思っているようなので、この新しいデバイスの完全なレビューをお届けする。

[Michael Kozlowski,Good e-Reader Blog]
Good E-Reader

 Amazon.comがデバイスを安く購入してもらうために広告を付加した第3世代版Kindleをリリースした。多くの人々は同社が採用した新しい広告手法を不安に思っているようなので、この新しいデバイスの完全なレビューをお届けする。

ハードウェア

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 特別値引きとスポンサー提供のスクリーンセーバーが付属した広告付きKindleは、同社の電子書籍リーダーポートフォリオの新しい寵児だ。6型のPearl E Inkディスプレイのピクセル数は600×800ピクセル、解像度は167ppi。ほとんどのタスクを高速に処理するFreescale i.MX353プロセッサを搭載している。最も優れた面は端末を操作するためのフルQWERTYキーボードを備えていることだ。ストレージは4Gバイトで、拡張の余地はない。

 広告付きKindleは以前の世代のKindleよりもスリムで軽量だ。バッテリーも改善されており、Wi-Fiをオフにすれば1カ月ほどは確実にバッテリーが持つ。

 PCとのデータ接続を容易にするMicro USBポートも備えている。自分のコレクションを管理するのにWindows ExplorerやCalibreを利用して、簡単に音楽と電子書籍をコピーできる。本体には2つのスピーカーと3.5ミリのヘッドフォンジャックを備えており、音楽やオーディオブックを聞くこともできる。

 この広告付きKindleには現在、Wi-Fi版と3G版の2つのモデルが存在する。両方のモデルの価格は広告なしのバージョンに比較してかなり安い。

ソフトウェア

 広告付きKindleはデバイスを安く購入してもらうために広告を付加している。この広告を目にするのはホームスクリーンまたはスクリーンセーバー上だけだ。読書やネットサーフィン、諸設定などを行う際に広告は表示されない。多くの人々は、このより安価な電子書籍リーダーについてはじめて耳にしたとき、押し付けがましい広告に関して幾らか不安を抱いた。しかし、広告は読書体験全体をまったく侵食しなかったのでわたしはとてもうれしかった。

 広告は時間が経つにつれてさまざまな要素によって変化する。また、特別値引というのは顧客が週ごとのキャンペーンにアクセスできるということだ。現在および将来の値引きは20ドルのAmazonギフト券が10ドル、6冊のオーディオブックが6ドル(通常は68ドル)、Anazon MP3ストアでアルバム1枚が1ドルなどの内容を含む。

 また、数週間内にAmazonは「AdMash」と呼ばれる新しいプログラムを公開する。無料のKindleアプリおよびWebサイト内で顧客が最も魅力的で興味を持つであろうディスプレイ広告を選択し、それがKindleのスポンサーが提供するスクリーンセーバーになる。Kindleのスポンサーが提供するスクリーンセーバーは、高コントラストでノングレア液晶の電子インクディスプレイの利点を生かすべく特別にデザインされたディスプレイ広告だ。これらの広告がKindleの顧客に対して表示される前に、AdMashを利用してレビューされるというわけだ。ユーザーはスポンサー広告のスクリーンセーバーの候補を一組ずつ提示され、好む方を選択できる。そして最も好ましいとされた広告はスポンサーが提供するスクリーンセーバーの候補となる。

 コミュニティーの観点からスクリーンセーバーを承認することを中心に据えたこの広告プロジェクトは、最近同社が買収したクーポンサイトLiving Socialの成果である。Amazon.comは、Grouponの競合に当たるLiving Socialの買収に1億7800万ドルを費やして、キャンペーンの質が不愉快なものというよりはむしろ歓迎を受ける押し付けがましさに変化することを望んでいる。

 Kindleは閉鎖的なエコシステムであり、広告付きKindleを購入するのであれば、それはAmazon.comからだけ電子書籍を購入するという縛りになる。同社はAZWと呼ばれる独自のフォーマットと、TOPAZと呼ばれる新しい暗号化システムを使用している。これらの電子書籍のフォーマットは、Amazon.com経由で直接購入した電子書籍以外には互換性がない。Kindleはほかの電子書籍ストアで電子書籍を購入させないし、購入した電子書籍をほかのガジェットにコピーさせない。にもかかわらず、DRM(デジタル著作権管理)で管理されていない電子書籍をダウンロードして、Kindleが確実に読めるフォーマットであるPRCあるいはMOBIに変換するのは容易だ。 補助が必要な場合に、これを行う方法を示すチュートリアルビデオを作成しておいた。

 Kindle Storeには現在60万冊以上が登録され、その多くはベストセラーや質の高い電子書籍である。Kindle Storeは直感的にレイアウトされ、ワンクリックで容易に電子書籍を購入できる。電子書籍の多くは0.99ドルから12.99ドルと価格に幅がある。Amazonはまた、著者が本を書いてKindle Storeで販売できる独立した出版プログラムを持っており、読者に新しいインディー作家を発見する機会を与える。

 Kindle上での読書はPearl E Inkディスプレイがテキストを非常に活気に満ちたものにする素晴らしい経験だ。フォントサイズを8段階で調整し3種類の異なるフォントを選べるオプションがある。また、行間隔、行当たりの単語数を変更し、さらにテキストの読み上げ機能を選択することもできる。あとは、読書するときに画面の縦横を切り替えることができる回転機能もある。ただ、デバイス上の余白を変更する方法は残念ながらない。

 最後に、Amazon.comは読者が自身の友人や家族とお気に入りの本を共有できる新しいプログラムを制定した。書籍は一度だけ貸し出しすることができ、ユーザーをマッチングさせるためのWebサイトも多数生まれている。さらに同社は、公共のライブラリから本を借りることを可能にする新しい貸し出しサービスも計画している。

広告付きKindleについて思う

 Kindleは、ほとんどの国々で容易に手に入るため、一般的には世界で最も人気のある電子書籍リーダーとしての地位を与えられている。ほとんどの主要な国々でKindleをオンラインで注文し、コンテンツを購入するのは十分に簡単だ。Kindleは最近、KoboあるいはBarnes & Nobleによって発表された高品質のタッチスクリーン式電子書籍リーダーの攻勢を受けている。「Kobo Touch」はKindle同様、世界中で容易に手に入るが、Barnes & Nobleの「NOOK」は米国でしか機能しない。

 Kindleが提供する広告は、この新しい電子書籍リーダーについてはじめて耳にしたときに想定したほどの押し付けがましさはない。広告の表示はホームスクリーンとスクリーンセーバーに限定されるので管理は簡単だ。何より、ほとんどの広告はあなたがAmazonのエコシステムに組み込まれてさえいれば適切ですらある。あなたは、何冊かのオーディオブックあるいは電子書籍を買って、幾らかお金を節約する機会を得たということもできる。

 広告付きKindleを新しい電子書籍リーダーを購入しようとしているすべての人に大いに推薦する。ページ送りは非常に速く、Webブラウザはよく改善され、書籍の購入は非常に簡単だ。米国では114ドルほどで小売りされており、米国外ではオンライン上で手に入らない。従って、この新しいガジェットを手に入れたければ、われわれの小売りパートナー:www.shopereaders.comから購入せざるをえない。

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