ドイツ語圏でさっそく電子書籍の再販制トラブルスイス大手電子書店vs.独大手出版社

電子書籍が再販制の対象となっているドイツで、Random Houseドイツ法人が、スイスの大手電子書店サイト「exlibris.ch」に対し、作品の供給をストップした。

» 2011年06月22日 20時49分 公開
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 ドイツの電子書籍ニュースサイト「e-Book-News.de」によると、電子書籍の再販制をめぐり、Random Houseドイツ法人などが、スイスの大手電子書店サイト「exlibris.ch」に対し、作品の供給をストップした。

 ドイツ/スイスは同じドイツ語圏だが、電子書籍の価格制度が異なる。前者は再販制の対象となっているが、後者では自由価格制度を採用。結果、スイス側でドイツ語電子書籍を割引販売している「exlibris.ch」サイトで作品購入するドイツ人が増えることを恐れたRandom Houseなどが、エージェンシーモデルへの転換を名目に、同サイトへの作品供給をストップした。

 EU圏内は現在、イギリスを中心とする電子書籍の自由価格国と、ドイツ・フランスを中心とする再販制適用国の2勢力が政治的な睨み合いを続けており、今後この手のトラブルがますます増えそうな気配だ。

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