スキャナの販売動向が示す「書籍“自炊”の波」

ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンがまとめた国内の家電量販店店頭におけるスキャナの販売動向によると、書籍や書類の電子データ化を行いたいという需要が、同市場を好調に推移させているという。

» 2011年06月15日 22時26分 公開
[ITmedia]

 「スキャナの販売数量は、2010年7月以降、前年同月比二けたの伸長――背景には“自炊”ブーム」――ジーエフケー マーケティングサービス ジャパンが国内の家電量販店店頭におけるスキャナの販売動向について興味深いレポートを公開している。

 これによると、スキャナ市場は2010年7月以降、10カ月連続で数量前年比二けた増と好調に推移しており、直近1年間(2010年6月-2011年5月)の販売数量は前年の約1.3倍にまで達する熱い市場となっている。

 この背景にあるのは、昨今の「自炊」ブーム。ここでいう「自炊」とは、ユーザー自身が書籍や書類の電子データ化を行うことを指すが、その過程で用いるスキャンの需要がこの成長を支えているのだという。

 市場をけん引するのはシートフィーダータイプのスキャナ。裁断された書籍であれば自動で数十枚単位の原稿を読み込めるシートフィーダータイプのスキャナは、手ごろな価格帯になったこともあって支持を集め、2010年4月以降14カ月連続で数量前年比50%増以上と高い成長率を維持している。直近ではスキャナ全体の数量構成比で41%を占めるまでになったと紹介、タブレット端末やスマートフォンの市場拡大とともに、同市場の拡大も期待されると結んでいる。

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