「値段を99セントに下げた途端……」、米SF作家がKindle上での自著販売推移を公開

米国のSF作家が、自身の作品を電子書籍としてKindle上で販売した過去1年間の結果推移をグラフで公開、電子書籍販売について考察している。

» 2011年04月04日 17時18分 公開
[hon.jp]
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マニア向けジャンルは数で勝負?

99セントに下げると部数は跳ね上がったが、ほどなく収束したという

 米国オハイオ州在住のSF作家であるトバイアス・S・バッケル氏は4月1日(現地時間)、自身の作品を電子書籍としてKindle上で販売した過去1年間の結果推移をグラフで公開した。

 今回公開されたのは同氏のショートストーリー集「Tides from the New World」の販売成績で、一般の個人作家が電子書籍でどれだけ収益を上げられるものなのか、研究も兼ねて2010年4月からKindle上で同作品を販売し始めたという。

 バッケル氏の結果報告によると、プロモーションを特に行なわなかったところ、月間の販売部数は平均7〜9部に収束。その後、価格を少し上げても部数に変化がなく、逆に99セントに下げると一気に117部にまで跳ね上がり、収益も増えたが、その後また収束し始めたという。

 バッケル氏自身はこの結果から、「SF小説のようなマニア向けジャンルでは、やはり旧作など作品を数多く投入しないと、ビジネスとして安定しないようだ」と分析している。

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