中国の電子書籍リーダー端末でトップシェアの漢王科技と、日本と中国の出版事情に詳しい、コンテンツビジネスの第一人者らが参加するカンファレンスが3月14日に開催される。中国におけるコンテンツビジネスの時流をしっかりと押さえたい。
“電子書籍元年”と呼ばれた2010年。国内でも各社の電子書籍ビジネスへの取り組みが連日のように報道され、今後が期待される市場の1つだが、こうしたコンテンツを海外、特にアジア圏での巨大なマーケットである中国に向けて輸出しようという動きが注目されている。
2011年2月には、中国の調査会社である易観国際が、2010年第4四半期における電子ブックリーダーの販売台数は31万7800台で、2010年度の累計販売台数は106万6900台に達したとレポートしている。また、同社が出している別のレポートでは、2010年第4四半期における中国携帯電話電子書籍市場のアクティブユーザー数は2億3300万人に達したとあり、この市場のポテンシャルを数字で確認できる。
これらのユーザーへコンテンツを意図した形で提供することができれば、大きなビジネスチャンスになると考えるのは十分に合理性のある判断だ。
実際、ここ半年ほどの国内電子書籍市場における日本企業の中国進出の事例を幾つか挙げてみると、大日本印刷の子会社である書籍販売大手の丸善が、中国の「北大方正集団」と電子書籍の流通事業で提携し、著作権者の許可を得た日本の漫画を中国語に翻訳し、携帯電話向けに配信する取り組みを開始した。また、出版大手の講談社も、台湾の出版大手「城邦媒体集団」と提携し、中国での電子書籍事業に参入する意向を明らかにしている。
そうした中国における電子書籍市場の今を明らかにするカンファレンスが、3月14日に開催される。その名もズバリ「中国コンテンツビジネス・カンファレンス〜電子書籍・コンテンツの中国市場近未来〜」だ。
このカンファレンスの魅力は登壇者の顔ぶれ。まず、漢王科技(Hanvon Technology)の董事長である劉迎建氏が、中国での電子書籍ニーズや同社の取り組みについて講演する。漢王科技といえば、電子書籍リーダー端末を手掛けるベンダーで、中国でのシェアは70%と圧倒的な影響力を持つ巨人である。2010年11月に千葉・幕張メッセで開催された「FPD International 2010」で、当時発表されたばかりの米E Ink製カラー電子ペーパーを採用した電子書籍端末を世界に先駆け参考展示したのも同社だ。中国の電子書王とも呼ばれる劉迎建氏が講演するというのだから見逃せない。
また、日本と中国の大学で教べんをとる傍ら、中国で人気の高い女性誌「瑞麗」の創刊にかかわり、メディアコンサルティングで活躍する吉良俊彦氏が、での成功事例を基に、「中国コンテンツ市場開拓に不可欠な戦略」をプレゼンテーションする。さらに同氏はスペシャルセッション(パネルディスカッション)で、中国でもよく知られた日本人の一人に挙げられる加藤嘉一氏とともに、「中国での日本コンテンツの魅力と可能性」と題し中国市場における日本コンテンツの成功の秘訣(ひけつ)について語り合う。
同カンファレンスの定員は500名。参加費は無料となっており、申し込みは専用のページから行える。日本のコンテンツを中国でビジネスにつなげて行きたいという方には必見のカンファレンスだ。
※本セミナーは、終了しております。
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提供:株式会社クリーク・アンド・リバー社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia eBook USER 編集部/掲載内容有効期限:2011年3月13日