米国の電子書籍標準化団体の1つであるInternational Digital Publishing Forum(IDPF)は2月16日、2010年から仕様策定作業に入っている次期電子書籍ファイルフォーマット「EPUB 3」のパブリックドラフト版を公開した。
EPUB 3は、Apple/Sony/Googleなど海外で電子書籍関連のビジネスも手掛けるベンダーが標準ファイル形式として採用している「EPUB 2.0.1」の次世代版で、2011年中ごろの正式リリースに向けて調整が続けられている。今回公開されたパブリックドラフト版は関係者や一般ユーザーからのコメントを集めるためのもので、専用ページで現時点での仕様が確認できるようになっている。
EPUB 3は、注目の日本語縦組対応のほか、HTML5、ビデオ、MathML対応など現行のEPUBで指摘されていた短所の多くを解決する期待の新バージョン。そのため、このパブリックドラフト版では多く開発者たちからのコメントが入るものと予想される。
- CSSによる日本語組版の実装はここまできた――EPUB最新動向
イーストと日本電子出版協会は、国際的にも注目されている電子書籍ファイルフォーマット「EPUB」の最新動向として、HTMLレンダリングエンジン「Webkit」で日本語組版の実装が進んでいることを紹介した。
- 縦書き実現へと向かうEPUBと標準規格の魅力
電子書籍のファイル形式の1つである「EPUB」に、アジア圏から熱い視線が向けられている。縦書きやルビ、禁則処理などの機能がEPUBでサポートされるのかどうかがポイントだが、これはかなり確度が高い。アジア圏のニーズを吸収した国際標準に注目したい。
- デザイン固定型電子書籍はまだまだ過渡期
電子書籍の制作は、まだベストプラクティスが存在しているわけではなく、どこも試行錯誤を繰り返している。本稿では、電子書籍の制作や出版を手掛けるタルク・アイティーの谷川耕一代表取締役社長が考える現場の苦悩を紹介する。
- Google、電子ブックストアサービス「Google eBookstore」を正式発表
Googleは、これまで「Google Editions」と呼んでいた電子ブックストアサービスを「Google eBookstore」と名称変更し、米国で正式にオープンした。ラインアップは300万タイトルを超え、Webブラウザベースの閲覧方式を取り入れながら、NookやReaderといった電子書籍端末でも読むことを想定した仕組みを構築した。
Copyright 2015 hon.jp, Inc. All Rights Reserved.