Adobe、電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」を発表

米Adobe Systemsは、ユーザーカンファレンス「Adobe MAX 2010」の基調講演で、電子書籍・電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」と発表、2011年第2四半期に提供予定であることを明らかにした。

» 2010年10月26日 15時43分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

2011年第2四半期に提供予定

Adobe MAX 2010 Adobe MAX 2010で熱弁を振るうケビン・リンチCTO

 米Adobe Systemsは10月25日(現地時間)、米国ロサンゼルスで開催中のユーザーカンファレンス「Adobe MAX 2010」で、電子書籍・電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Suite」を発表、2011年第2四半期に提供予定であることを明らかにした。

 Digital Publishing Suiteは、Adobe Creative SuiteとAdobe InDesign CS5をベースに、電子出版のためのホスティング環境まで用意することで、制作から配信、販売、分析のサイクルをカバーする統合的なソリューション。

 大まかなワークフローとしては、InDesign CS5で作成したデジタルコンテンツをホステッドサービス上に配置、そこで号や記事のメタデータ追加、プレビューなどを複数人のコラボレーションにより行い、主要なタブレット端末やデスクトップPCなどに対して配信する。配信するコンテンツは、同社の解析ツール「Adobe SiteCatalyst」によって、広告の合計ビュー数、ビデオなど双方向コンテンツの利用状況といった効果測定が可能となる。

 リリースには、Digital Publishing Suiteがサポートするのは「Adobe Content Viewers for Adobe AIR」「iOS」とあり、これはビューワ側を指すとみられる。つまり、iPhone/iPadでは電子書籍アプリのような形で、AIRが動作する環境であれば、AIRベースのビューワが閲覧環境になると思われる。

 Digital Publishing SuiteはProfessionalとEnterpriseの2エディションが用意され、前者は月額699ドルと1号当たりの制作手数料が加算される料金形態となる。後者は、多年度契約を締結する形で提供され、APIも用意されるという。

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