MMD研究所が実施したスマートフォンの市場動向に関する調査では、iPhoneの人気が裏付けられる一方で、Flash非対応などに不満を持つユーザーの割合が高いことが明らかとなった。また、電子書籍の購入経験があるユーザーは3割に達しているという。
MMD研究所は10月21日、「スマートフォンの所有率、及びスマートフォンユーザーのインサイト調査」と題した調査結果を発表した。
同調査は、「ピーカチSNS」や「モンキータウン」など幾つかの携帯サイトが協賛の下、10月13日から18日にかけて実施されたもので、有効回答数は2258件。このうちスマートフォンを所有しているユーザーは全体の2割に満たない385件となっている。
スマートフォンを所有しているユーザーにその機種を尋ねた設問(複数回答方式)では、iPhone3GSとiPhone4Gがともに33%となり、Xperiaが15.3%、iPhone3Gが12.5%と続く。iPhoneユーザーの割合が全体の8割近くに達しており、現時点でのスマートフォン市場はiPhoneがかなりの勢力であることが分かる。2010年度秋冬モデルの「docomo Galaxy」「au IS03」などの参入で、iPhoneを含むこれらスマートフォン端末のシェアがどう推移するかが注目される。
また、これらスマートフォンユーザーの約8割は、フィーチャーフォンと併用しており、フィーチャーフォンのキャリアとしてはNTTドコモが選択される割合が高いことも分かった。
現在使用しているスマートフォンで対応してほしい機能については、「Flash非対応」を挙げるユーザーが約6割(59.5%)に上った。今後、FlashをサポートしたAndroid端末が増えていく中で、Flash非対応のiPhoneに対する不満がどのようなアクションにつながるのか、こちらも注目したい。
このほか、スマートフォンで対応してほしい機能として挙がっているのは、「おサイフケータイ」「赤外線通信」など。KDDIは2010年度秋冬モデルでこれらの機能をサポートしたスマートフォンを投入するため、シェアの回復につながる可能性もある。
また、「電波状況の改善」という項目も上位であり、かつiPhoneユーザーでこの項目がFlash非対応に次ぐ順位となっていることから、上述したいわゆる「2台持ち」の背景に、キャリアの電波状況が深く関与していることがうかがえる。
スマートフォンと電子書籍の関連については、スマートフォンユーザーの66.8%が電子書籍のダウンロード経験があると回答、有料の電子書籍を購入したことがあるユーザーも27.3%に上った。
「今後、スマートフォンで電子書籍(雑誌)を読みますか?」という設問に対しては、全体の52.7%が「読むと思う」と回答しており、「読まないと思う」と回答した24.4%を大きく上回る結果となっている。
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